富士通は、日本の製造業における競争力強化を支援するサービスおよび設計から製造、保守までものづくりのあらゆる情報をつなげるプラットフォームをものづくりデジタルプレイス「COLMINA(コルミナ)」として体系化し、その構成要素であるサービス(アプリケーション)とエッジ、プラットフォームと、それらを含めたソリューションの販売を開始し、2020年度に関連ビジネスで2000億円を目指す。
コルミナは、30年以上にわたって同社が提供してきた製造業向けソリューションやサービスに加え、設計から製造、保守までの現場にあるあらゆる情報をつなげるものづくり基盤。サービスとプラットフォーム、エッジの3つの要素で構成され、工場における人・製造物などの位置情報や設備情報だけでなく、ものづくり全般に関わる業務システムやノウハウの連携、さらに企業間でのサプライチェーン連携などを実現する。
COLMINAサービスは、CADやPLM、ERP、MESなど設計から製造・保守までのさまざまな業務サービスの総称で、7月から仮想大部屋、ロボットプログラム自動生成、故障予測、ノウハウ伝承など25種類のサービスを販売開始する。全体としては150種類を提供する予定。
COLMINAエッジは、設備やセンサのデータを収集し、各種サービスとの連携をする機能。エッジ・コンピュータを提供するが、他社製品を使用することもできる。
COLMINAプラットフォームは、エッジとサービスをつなぐ役割を果たすIoT基盤。ロボット革命イニシアティブ協議会やIVI、インダストリー4.0コンソーシアムやIICでの活動を通じ、国際標準データフォーマットを実装し、APIを通じて利用できるようにする。共用クラウド、プライベートクラウド、オンプレミスでも提供可能。今後、同社のAI技術「ZINRAI」のAPIも同基盤から提供していく。
導入企業は、自社の用途や状況に応じてサービス、エッジ、プラットフォームから最適な組み合わせを選んで使うことができる。また他社のIoTプラットフォームや製品と容易に連携できるようになっている。