経産省 新産業構造ビジョン公開 スマートサプライチェーン 2030年には構築へ

経済産業省は、第4次産業革命に対応するための指針となる「新産業構造ビジョン 一人ひとりの、世界の課題を解決する日本の未来」を発表した。同ビジョンは、「Connected Industries」という産業をベースに既存の壁を打ち破り、超スマート社会となる「Society5.0」を実現するために策定。日本の強みと弱みを分析し、日本の勝ち筋を実現するための中長期的な将来像と戦略を描き、そのためのロードマップと制度改革を見据えた突破口を取りまとめている。

製造分野に関して、現状はデータの利活用・分析ツール等は欧米が先行するが、機器間、企業内、企業間のデータ連携は横一線。日本は産業用ロボットや自動車、NC工作機械、PLCなど制御機器や最終製品の世界的シェアが高く、ここからリアルデータを取得し、活用できる素地がある。また大企業は機器間、企業内連携が進んでおり、今後は企業間連携に注力し、中小企業は機器間連携からはじめる必要があると分析している。

今後、進めるべき事項として、スマートサプライチェーンの構築と非競争領域であるサプライチェーン間のモノの移動データを共有することで全体システムの最適化、競争力強化、データ利活用促進のための制度とルールの整備、これらの国際連携と国際標準化を挙げている。

そのロードマップとして、中期的には2020年を目処に、工場や企業の枠を超えた共有・活用する先進システムを構築し、ドイツと協力して国際標準化を行う。具体的には、全国50カ所でデータ連携の事例を創出するほか、統一データ記述フォーマットを17年度内に策定し、20年までに国際標準提案を行う。中小企業向けにITとロボット導入専門家の支援を17年度内で1万社に実施。さらに「スマートものづくり応援隊」を今後2年以内で全国40カ所程度に設置する。データ連携・利活用推進に関しては、複数事業者で連携して省エネができる制度への見直し、IoTを駆使した保安のスマート化、防爆規制の国際標準との整合性などを行っていく。

さらに長期的な視点として、30年には工場内外、企業系列内外をデータ連携により最適化されたサプライチェーンを構築を目指す。

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