富士電機は、業界最高レベルの制御性能を実現した「富士サーボシステム ALPHA7」計42形式と、モーションコントローラ「MICREX-SXシリーズ SPH3000D」計4形式を発売した。今後、中国、アジアを中心とした海外向けラインアップを拡充し、2018年度にFA分野向けで300億円の売り上げを目指す。
「サーボシステムALPHA7」は、従来比2倍以上の速度周波数応答3.2kHzにより超高速に制御し、かつモータの位置や速度を検出するセンサ(エンコーダ)の分解能を従来の20bitから24bit(1677万7216パルス)に高精度化。機械のタクトタイム短縮と動作精度向上を実現している。
「コントローラSPH3000D」は、モーション制御のソフトパッケージ(ファンクションブロック)をCPUモジュールに内蔵し高速化。また、従来機種の約7倍となる224Kワードに拡大した高速メモリ領域は、モーション制御を含む制御全体の処理能力を強化する。
さらに、規定の順序で機械制御の各段階を自動的に逐次進めていく「シーケンス制御」と、機械を動かす位置決めや速度、トルクをプログラムする「モーション制御」を一つのCPUモジュールで動作できるため、高額なモーション専用モジュールが不要。システムの最小化と大幅なコストダウンを実現するとともに、シーケンス制御、モーション制御が一つのプログラミングツールでサポート可能となり、作業効率が飛躍的に向上する。しかも、同社独自の高速通信技術により各々の製品がケーブル1本で接続可能なため、省配線化を図ることができる。
その他、国際標準規格IEC61800-5-2で定義されるSTO機能を標準装備。オプションでSS1、SLS、SBC、SSMにも対応するうえ、これらのセーフティ機能はパラメータで簡単に設定できる。加えて、導体製造装置などの安全規格であるSEMI-F47規格にも準拠予定。