三菱電機は、ファイバー2次元レーザー加工機のグローバル戦略機種「eX-Fシリーズ」として、新型制御装置「D-CUBES(ディーキューブ)」の搭載により生産性・作業効率をさらに向上した「eX-F D-CUBESシリーズ」3機種を6月1日から発売した。年間生産台数は100台。
新製品は、サーボモータの応答を予測する独自の新軌跡制御技術により、軌跡精度を維持したまま加工速度を高速化し、薄板加工時間を最大26%短縮。また、独自の新トレース制御技術によりZ軸の追従性を向上し、最大加工速度10%アップを達成している。
さらに、加工機内を加工テーブル真上から俯瞰(ふかん)した画像で表示する独自のAR新技術「MEL’S AR」(オプション)により、端材を使った加工の段取り時間を大幅に削減。19インチ大画面タッチスクリーンとチルト構造の採用に加えて、操作スイッチを最小限とすることでオペレーターの操作性を向上しているうえ、オペレーターのスタイルに合わせたホーム画面の変更により、画面遷移回数最大90%の削減を可能にしている。
加えて、8kW出力レーザー発振器の搭載により、加工能力の向上と省エネを実現。軟鋼9ミリ厚の加工速度を1.4倍に高速化することで加工時間を19%短縮するとともにランニングコストを18%削減。しかも高出力レーザーと同社独自の加工ヘッド「ズームヘッド」によるビーム品質の最適化により、加工面粗度を従来比43%改善している。