TDKは、5月18日に米InvenSenseの全発行株式を現金対価で取得し、買収を完了した。買収価格はInvenSenseの株式1株あたり13.00米ドル、総額は約13億米ドル。今後、InvenSenseは同社の100%子会社となるが、Behrooz AbdiCEOが引き続きInvenSenseを率いていく予定で、同社の新たな組織であるセンサシステムズビジネスカンパニーのMEMSセンサビジネスグループゼネラルマネージャーとしても就任する。
同社では現在、自動車、産業機器及びエネルギー、ICTを重点3領域と位置づけており、その成長戦略として、これらの重点領域を通し、IoT領域における事業機会獲得のため、中期的に伸ばすべき戦略成長製品を「センサ・アクチュエータ」「エネルギーユニット」「次世代電子部品」の3つとしている。
特に、センサはIoTに欠かせない重要なデバイスであり、同社のセンサ製品・技術ポートフォリオは今回の買収によって飛躍的に拡充。複数のセンサ技術とソフトウェアを組み合わせたセンサフュージョンにより、革新的な次世代製品の創出、及び新しいプラットフォームの提供等が可能となり、幅広いセンサソリューションを提供できる強力なプレイヤーとして更なる事業機会をねらうことができるとしている。
InvenSenseは、慣性センサプラットフォームのプロバイダで、民生機器や産業機器領域をターゲットとし、慣性・音声ソリューション等を提供している。