横河電機は、子会社の韓国横河電機が、オマーン国営石油精製・石油化学公社Oman Oil Refineries and Petroleum Industries Company(ORPIC)による、オマーンのリワ・プラスチック・インダストリアル・コンプレックス建設プロジェクト向けに、アナライザハウス15棟を受注したと発表した。
同プロジェクトは、ORPICがオマーン北部沿岸ソハールで進めている大型石油化学プロジェクトで、年間処理能力約80万トンのナフサ分解装置とユーテリティ設備の設計・調達・建設業務を請け負う、米Chicago Bridge&Iron Company N.V.と台湾CTCIのジョイントベンチャーから、プロセス分析計とサンプリング装置からなる分析システムと、それらを収納するアナライザハウス15棟を受注した。
同プロジェクトにおける分析システムの中核は、多種の成分が混合した気体や揮発性の液体を成分ごとに分離し、各成分の濃度を測定するプロセスガスクロマトグラフで、同社の「GC8000」が採用。1プロジェクト向けに納入するプロセスガスクロマトグラフ「GC8000」としては過去最高の75台を納入する。
韓国横河電機がアナライザハウスの生産とシステムインテグレーションを行い、エンジニアリング、納入、および試運転を含むプロジェクト全体の遂行は、アナライザハウス構築に関する経験が豊富なヨコガワ・エレクトリック・インターナショナル(シンガポール)とヨコガワ・ヨーロッパ・ソリューションズB.V.(オランダ)がサポート。アナライザハウスは、2018年第3四半期までに納入し、リワ・プラスチック・コンプレックスは、20年第1四半期の稼働を予定している。
同社では今回の受注を弾みに、「GC8000」をはじめとするプロセス分析システムの拡販とプロセス分析計システムインテグレーションビジネスを拡大し、顧客の製品品質の向上に貢献するとしている。