チノーは最適なPIDパラメータ算出に寄与するPIDシミュレータ「PIDagoras(ピダゴラス)」を提供している。
同ソフトはデジタル指示調節計「KP1000」「DB1000B」「DB1000Z」「DB600」から集録した立ち上がり(立ち下り)実制御データを解析し、PIDパラメータを変化させた場合の制御応答をパソコン上でシミュレーションできるアプリケーション。主に温度制御を対象にしている。画面上にシミュレーションした制御応答波形が表示され、各種制御指標を数字表示できる。制御応答波形に対応したPID定数を実運転に適用することで、誰でも簡単に希望の制御結果を得ることができる。
また、オートチューニング機能を用い、集録した制御データから簡単にPID定数を求められる。実際の装置を稼働させずにシミュレーションで行うため、製造現場に負担をかけずに最適条件を導き出すことが可能。一般のPID制御(位置形、速度形)のほかに、加熱制御などでオーバーシュート抑制、整定時間の短縮に効果的な同社独自のZ制御(ZRISE)方式でのシミュレーションも可能。シミュレーション結果の波形データはCSV方式、パラメータ類はHTML方式で保存できる。