富士通と独・SAPは、グローバルでのパートナーシップを拡大し、AIやIoTを活用したより高度なERPソリューション、および富士通が持つさまざまな業種のノウハウを組み合わせた業種特化型クラウドサービスを共同で開発し、富士通より提供していくことで合意した。富士通はSAPが推進するERPのインテリジェント化戦略における初のグローバルテクノロジーパートナーになる。両社は、まず日本市場とアジア市場でのサービス提供を目指し、その後、順次欧州および北米へと展開していく。
本合意に基づき、両社はSAPのERPソリューション「SAP S/4HANA」やIoTプラットフォーム「SAP Leonardo」をベースに、それぞれが持つAIやIoTのテクノロジーを組み合わせ、顧客のデジタルトランスフォーメーションを加速するソリューションの開発を目指す。また、富士通がさまざまな業種の顧客にサービスを提供する中で蓄積してきたノウハウを組み合わせた業種特化型のクラウドサービスを開発し、富士通より提供していく。
サービス提供に当たっては、富士通のクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service K5」や、SAPのクラウドサービス「SAP Cloud Platform」「SAP HANA Enterprise Cloud」、その他のパートナー企業が提供するクラウドサービスからの提供にも対応。サービス基盤の構築からアプリケーションの開発、運用までの全ての領域を富士通がワンストップで提供する。
さらに、富士通のソフトウェア技術者をSAP本社に常駐させ、両社の開発部門間での定常的な技術交流を図ることで、SAPの最先端のソフトウェアと富士通の業種ノウハウを組み合わせたサービスの開発を加速する。両社はこれらの取り組みを通じて、まずは製造分野向けの新たなサービスを2017年下期から提供することを目指し、その後、他の業種への展開を図っていく。