NKKスイッチズ(川崎市高津区)の「画像表示装置付き押しボタンスイッチの意匠(意匠登録第1513816号)」が、2017(平成29)年度全国発明表彰(主催=公益社団法人発明協会)で、「特別賞(日本商工会議所会頭賞)」を同社R&D部開発3課の浦広樹氏が、「発明実施功績賞」を同社大橋智成社長がそれぞれ受賞した。
画像表示装置付き押しボタンスイッチは、表示画面を視認しながらの切り替え操作が可能で、「押した」という確実な操作感が得られる利点から、放送音響業界において、複数のビデオカメラを切り替えるデジタルビデオスイッチャーに搭載されている。
従来のスイッチには、「額縁」と呼ばれる天面となる表示画面の外縁部の非表示領域が表示画面の視認性を阻害し、スイッチの美観も損ねているという課題があり、特にデジタルビデオスイッチャーでは、複数のスイッチを隣接させて多数配置するため、額縁を極限まで最小化するニーズがあった。
同社では、このニーズに基づいて狭額縁の表示素子(OLED)を開発、強度を確保しながらの筐体の薄肉化を実施し、さらにどの方向から見ても下方にある額縁を意識させず、上面全部を表示領域として認識させるよう操作部にレンズ効果を適用。
同社では、さらに空間的な、自由な隣接配置次第で、L字状やJ字状や、凹凸のある画面を有する表示装置など、画期的なマンマシンインターフェースの実現に寄与するとしている。