FAプロダクツ(東京都港区)は、Smart Factory化の第一歩を支援するため、ローコストに既存設備の稼働監視・帳票レス化を実現する「工場見える化パッケージ」を、6月8日から提供を開始した。
「工場見える化パッケージ」開発
「工場見える化パッケージ」は、「表示機能付IoTサーバー(HMI:稼働監視用)」「Excelアドインソフト(帳票作成用)」、既存設備への組み込みを実現する「稼働監視ソフト」がセットになったパッケージ。
同社は製造業の高度化を支援するため、製造・生産技術(OT)と情報技術(IT)両方の知見を生かし、生産現場の見える化を提案からシステム導入まで幅広く提供している。近年「Industry4.0」や「Smart Factory」「IoT」が注目されていることもあり、製造現場の「見える化」が重要性を増し、稼働監視に取り組む企業が増えている。
しかし、「動作中」「停止中」の信号記録のみにとどまっていたり、手書き帳票を集計したりしている場合が多く、データの信頼性が低いため、ボトルネック(無駄)の解析には至っていないのが現実。本来は、各設備、工程から出る信号から直接情報収集し、データの信頼性を高め、ボトルネックを明確にすることから、カイゼンを進めること重要だが、適したシステムが無いのが課題だった。
既存の稼働監視システムの多くは特定機器(同一メーカーのPLCや表示灯など)からの情報しかデータが取得できないため、専用ボードや複数機種のPLCが混在する工程、手作業の工程などでは、稼働監視のデジタル化が進みにくいという現実もあり、「既存の設備をそのまま活用しながら、低価格にデータの信頼性が高い稼働監視を実現したい」という生産現場の要望に応え、「工場見える化パッケージ」の開発に至った。
国内外250種類以上のPLC対応
特徴として、国内外250種類以上のPLCに対応。既存設備をそのまま生かしたデータ収集を実現。オプション追加で、接点信号からの稼働監視も実現できるうえ、簡単設定で手元に届いてから最短1日で導入ができる。また、手作業で行っている帳票作成、日報作成の自動作成に対応。帳票・日報のフォーマットはExcel上に自由にレイアウトし、現在運用中の帳票にあわせることができる。帳票作成工数の削減、入力・転記ミスの排除、帳票のリアルタイム化を実現する。
導入費用1セット50万円~の低コスト
さらに、導入価格は1セット50万円~と低コスト。産業用タッチパネル(HMI)の作画データやExcelを編集する程度の簡単な作業で設定変更ができるため、自社で自由に追加改造が行える。スモールスタートから始められ、段階的に拡張が可能なところにもこだわった。最初は特定工程の稼働監視からはじめ、設定追加で複数台の設備監視もできる。上位システムとの接続も、Industry4.0で標準とされているOPC UAに対応するなど拡張性も兼ね備えており、大規模システムにも展開が可能。オプションで、取得したデータをデータベース化するプランも用意している。
同社では2017年4月からテストマーケティングを始め、小規模工場から自動車部品製造大手まで規模を問わず数多くの企業から高い評価を得ている。今回の「工場見える化パッケージ」を皮切りにスマートファクトリー実現のための支援を継続していくとしている。
詳細情報は順次HPで公開予定 https://fa-products.jp/
FAプロダクツの『工場見える化事例集』をダウンロードする
https://jp.cluez.biz/catalog/page/287/3546/