IVIは「IVIつながるものづくりアワード2017」について、16年度に行われた25の業務シナリオワーキンググループ(WG)のなかから、「自社製品販売後のサービス付加価値向上」を最優秀賞に選定。ほか優秀賞・特別賞に7つのWGを選出した。
最優秀賞の「自社製品販売後のサービス付加価値向上」は、NECをファシリテーターとし、大竹麺機、中村留精密工業、三菱電機、ニコン、サトー、NTTコミュニケーションズ、アビームコンサルティング、アビームシステムズが参加した。
実証実験は年間2000万食を製造する製麺メーカーのイトメンで実施。製麺工程の自動化、麺重量のばらつき、設備停止時の機会損失の解消を目指し、製麺ラインの設備稼働状況と麺重量の変化をモニタリング。ねり機や麺機、切断機といった各工程機械の装置設定と室温・湿度データを収集し、設備稼働の状況と品質への相関関係を調査した。
実験の結果、圧延エリアの温湿度によって麺重量が変化することが分かり、空調による温度管理、モータ指示速度の制御などの解決策を導き出した。
受賞理由は「製造業のサービス化という流れにおいて、機械メーカーがその装置のメンテナンスをグローバルに展開するマーケットの中で行うというシナリオを、予知保全という形で具体化し、実証実験においても現地企業の担当者から高くされるなかで、実践的な取り組みを高く評価した」としている。
優秀賞は「標準I/FによるサプライチェーンのCPS実現(出荷物流)」、「みんなの予知保全-次世代センシング技術による予知保全データの活用」、「人と設備が共に成長する工場ものづくり改革」。特別賞は「人・物のリアルタイムなデータ収集によるタイムリーな生産計画変更」、「品質データのトレーサビリティ」、「プレス機とパネル搬送装置の予知保全」が選ばれた。