安川電機は、中高速エレベーターや高調波対策が必要なエレベーター向けに「マトリクスコンバータU1000L」を商品化、受注を開始した。価格はオープン。
インバータを用いたモータの可変速ドライブは、省エネ効果の大きさから広く普及しているが、インバータの原理に起因する電源高調波の抑制や回生電力の有効利用が課題となっている。同社ではそれらを抜本的に解決したマトリクスコンバータU1000を2014年4月に製品化。今回はそのシリーズとして、エレベーター用途に特化したU1000Lを市場投入した。
同製品はマトリクスコンバータ技術により、電源高調波の抑制、電源回生に必要だったコンバータや高調波フィルタなどの周辺機器を不要とし、制御盤の設置面積で約50%の小型化に成功。また、制動(ブレーキ)抵抗器などで捨てていた回生エネルギーを無駄なく再利用することで、制動抵抗器方式と比べ約50%の省エネを達成している。
さらに、停電時はバッテリーまたはUPSの電源(対応準備中)に切り替え、救出運転が可能なうえ、振動抑制機能も備えているため、安心・安全で快適な乗り心地を実現している。