【日本国内】
▼カシオ計算機
国内生産拠点の山形カシオ(山形県東根市)が、主力品目の時計の生産効率を高めるため、基幹部品の精密歯車と駆動装置であるアナログムーブメントを製造し、時計の完成品まで一連の工程で組み立てられる新工場を建設する。
将来的には、製品の3次元設計データをすでに実現している部品製造だけでなくエンジニアリングチェーン全体に取り入れ、また生産ラインの自動化や制御を行うロボットやIoTなどの導入を進め、新工場をグローバルな生産体制の中核を成すスマート工場に進化させていく予定。
延床面積は約4000平方メートル、投資額は約20億円、生産能力は月産1万6000個。稼動開始は2018年5月の予定。
▼村田製作所
八日市事業所(滋賀県東近江市)に新設していた生産棟が竣工した。同事業所は、セラミックス原料の開発から生産、窯業(半製品)、セラミック電子部品の最終製品の加工までを手掛ける同社で唯一の拠点。将来に向けてのさらなる需要拡大へ対応できる体制を構築するとともに、これまで以上に迅速な新製品立ち上げを図る。
延床面積は1万2574.07平方メートル、建築面積は1985.42平方メートル(鉄骨造地上7階建て)。
【海外】
▼住友電気工業
グループ会社の米・Sumiden Wire Products Corporation(SWPC)のテキサス工場が完成し、稼働を開始した。
SWPCはカリフォルニア州・テネシー州の2拠点で、建築・橋梁などに用いるPC鋼線と自動車用等のばね用ステンレス鋼線の製造・販売事業を展開。今回の新工場稼働によって、PC鋼線のさらなる生産能力の拡大と安定供給体制の強化を図る。
土地面積は約8万9000平方メートル、投資額は約1900万USドル、生産能力は年間約2万4000トン 。
▼三菱ガス化学
半導体の製造工程で使用される超純過酸化水素の製造・販売を行う連結子会社MGC Pure Chemicals America(MPCA)の新工場を、オレゴン州およびテキサス州の2カ所に新設する。
同グループの超純過酸化水素の製造拠点は、国内3拠点(四日市、山北、佐賀)、海外4拠点(韓国、米国、シンガポール、台湾)。特に顧客からの需要が拡大している北米の製造拠点を既存のアリゾナ州に加えて3カ所とし、生産能力を倍増する。
総投資額は6000万米ドル以上、両工場とも生産能力は年間3万5000トン で、19年生産開始予定。
▼矢崎総業
矢崎ワイヤリング・テクノロジーが100%子会社として、セルビアに自動車用ワイヤーハーネスを製造する新会社「矢崎セルビア」を設立、7月4日より量産を開始した。敷地面積は6万8575平方メートル、投資額は約30億6000万円(2510万ユーロ)。