平田機工は、VR空間上で3DCADデータを表現し、ネットワークを通じてリアルタイムでボイスチャットなどのコミュニケーションを実現する「モノビットエンジン」を、複数人参加型CAD・VRシステムに採用した。
「モノビットエンジン」は、オンラインゲームの企画・開発・運営およびVR/AR事業を幅広く展開するモノビット(東京都新宿区)が開発。VR空間内で複数人による物理同期やボイスチャットを実現する「VR Voice Chat」と、クライアントプログラムだけでマルチプレイゲームを簡単に実装できる「Monobit Unity Networking2.0」の2種類のUnity専用アセットを用いて、海外を含めた遠隔地をネットワークで接続。VR空間内で3DCADデータを実物のように扱い、チャットなどのコミュニケーションを行うことができる。
平田機工では、早くからVRを導入し、3DCADモデルからVRコンテンツ作成までを自社で行い、営業段階や打ち合わせにおいて活用を進めてきた。同社は生産設備のシステムインテグレータとして、世界中の工場の生産ラインを顧客のニーズに合わせて製造しており、構想打ち合わせから製造・試運転までの間に、 仕様の確認や新たな提案等で多くの時間を費やしてきたが、VRの新技術を導入し、早い段階から仮想空間内で装置間の干渉の有無やメンテナンス等の検証を複数人でできるようになることで、確認作業時間の削減と、さらには作業効率の向上が期待できるとしている。