日本オラクルと三菱電機は、製造業のスマート化を実現するIoT基盤開発で連携すると発表した。具体的には、三菱電機が提案する製造業におけるビジネス・アプリケーションとデバイスの間に位置するエッジ領域のオープンなソフトウェア・プラットフォーム「FA-ITオープンプラットフォーム」とオラクルのクラウドサービスを連携し、生産現場のデータの収集・分析・改善を支える基盤として活用する。
FA-ITオープンプラットフォームは、生産現場のデータモデルを容易に構築できるように、開発者用サイトから開発キットをダウンロードし、プラットフォーム上で動作するユーザー向けアプリケーションの開発を可能にする。また、クラウド・ITベンダーが有するさまざまなシステムを活用したユーザー向けサービスと生産現場を接続し、グローバルに点在する自社複数工場の一元管理やサプライチェーンを含めた管理と合わせて最適化を推進する。
工作機械や生産端末からリアルタイムに取得した情報をOracle IoT Cloud Serviceで受信し、拡張可能な基盤で効率的なリアルタイム処理を可能にする。また、蓄積されたビッグデータの分析にOracle Database Cloud Serviceが備える機械学習機能やOracle BI Cloud Serviceのレポート機能、およびコスト効率の高いOracle Infrastructure as a Serviceを活用することで、FA領域におけるソリューションのさらなる発展と製造業のスマート化に貢献する。
三菱電機FAシステム事業本部の高橋俊哉執行役員副事業本部長は「FA-ITオープンプラットフォームに、オラクルのクラウドサービスを連携することで、工場の見える化やアプリケーション開発環境の構築を実現できる。今後は、プラットフォームを早期に顧客へ提供できるよう、IT企業をはじめとした協力企業各社と連携し、プラットフォームを活用したアプリケーションの開発も進める」としている。