経済産業省と日本ロボット工業会は、ロボットSI育成事業について補助金の交付の追加採択先41件を公開した。今回採択された41件は、ロボットSI事業の参入と拡大を目指すA類型が25件、ロボットショールーム設立のB類型が5件、ロボットシステムのモデル構築を行うC類型が11件となった。
SI参入やショールーム設置
育成事業は3つの事業を対象とし、ロボットSIを新規事業とする、または既存事業からの拡大を目指す計画「A・ロボットSI事業参入・拡大型」、ロボットの展示と操作や安全教育の場所や講習計画に向けた「B・ロボットセンター開設型」、汎用的な現場の課題解決のためのロボット活用法を考える「C・ロボットシステムのモデル構築型」に対し、最大5000万円(B類型)を交付する。今回採択された41件は、A類型が25件、B類型が5件、C類型11件となった。
採用された案件として、A類型では、例えば形やサイズが不揃いで柔らかい農水産物に対するハンドリング技術の開発(ニッコー、北海道釧路市)や、衛生・効率的な製麺ロボット(スズキ麺工、岡山県浅口市)といった3品産業から、ビジョンセンサ活用によるロボット未活用領域への導入促進(松栄テクノサービス、愛知県長久手市)、物流分野へのロボットシステム提案(ロボコム、東京都品川区)、地域産業のためのロボット提案拡大(宮脇機械プラント、兵庫県明石市)、ロボットSI事業基盤の確立(栄工社、広島県福山市)など、未活用領域やSIとしての新規事業参入など多種多様な取り組みが揃った。
またB類型では、各地方においてロボット実機を見られる、試せる拠点として期待される案件が採択。東北地方における常設ロボットセンターを目指すマトロ(宮城県角田市)、北関東において製造・物流用ロボット導入とIoT化の支援を組み合わせたFAプロダクツ(東京都港区)、東海北陸地方におけるメカトロニクス(岐阜県飛騨市)など。
さらに機能や特徴に特化したショールームとしてビルメンタナンス・清掃ロボットに絞ったアクティオ(東京都中央区)、ビジョンと知能化を組み合わせたロボットの三次元メディア(滋賀県草津市)など。
C類型は、オフィスエフエイ・コムによるORiN活用によるIoTロボット導入パッケージ(栃木県小山市)、AUCのバイオ研究の作業自動化ロボットシステム(群馬県安中市)、MUJINの物流における多品種デバニングロボットシステム(東京都墨田区)、大沢工業の中小食品製造業向けロボット検査システム(神奈川県相模原市)など。