安川電機は、アーク溶接ロボット(ARシリーズ)の新たなラインアップとして、最大リーチ2010ミリの「MOTOMAN-AR2010(可搬質量10キロ)」を、9月21日から発売する。価格はオープン。
新製品は、5月に発売した「MOTOMAN-AR1730(最大リーチ1730ミリ)」のロングリーチタイプで、最大リーチを2010ミリに拡大したことにより、建設機械の製造分野で必須となる大型・厚板ワークに対する溶接や、従来はロボット複数台で対応していた長尺ワークの溶接を1台で行うことが可能。
従来製品が持つ動作速度の高速化、周辺設備への干渉を低減するスリムアーム採用による動作範囲の拡張、省スペース化といった機能はそのまま確保。世界各地域で異なる電圧や安全規格などさまざまなニーズに対応できる新型コントローラ「YRC1000」と合わせて使用することで、ロボットのパフォーマンスを最大限に引き出すことができる。
また、同社の新型溶接電源「MOTOWELD-X350」と組み合わせることで、溶接トーチ角度変化に応じて適切な溶接波形調整を自動で行うことができ、トーチ角度変化に伴う溶接条件調整の時間を短縮させ、スパッタ発生を抑制することが可能。
さらに、「交流ユニット(XACU)」(オプション対応)を追加すると、板厚の下限を従来の1.0ミリから0.5ミリまで高性能化した交流溶接に対応。同ユニットは「MOTOWELD-X350」に後付可能なため、対象ワークの変更等により溶接条件調整が難しくなった場合に、新しい溶接機を購入することなく交流溶接機へアップグレードすることができる。