創・蓄・省エネ技術網羅 西日本最大規模 8展同時開催
西日本最大の創エネ・蓄エネ・省エネ技術を網羅した総合展「[関西]スマートエネルギーWeek 2017」(主催=リードエグジビションジャパン)が、9月20日~22日の3日間、インテックス大阪(3、4、5号館)で開催される。同展は8つの専門展を同時開催し、スマートエネルギーに関わるあらゆる製品・技術・サービスを紹介することで、新たなビジネス機会を創出するとともに、来場者に向けて課題解決、製品導入・商談の場を提供する。開場時間は午前10時~午後6時(最終日は午後5時)、入場料は5000円(招待券持参者は無料)。
70社増350社が出展
同展は、東京開催の「スマートエネルギーWeek」が好評なことから、「関西でもエネルギー関連の大規模展示会を」の要望に応える形で13年から大阪で開催している。
西日本最大のエネルギー専門展として年々飛躍しており、今回は前回から70社増の350社が出展。また、「EUパビリオン」が設けられ、ドイツ、イタリア、スペインなど17カ国から43社が初出展する。
今回開催される8つの専門展は、「第5回[関西]太陽電池展~PV EXPO 2017」「第5回[関西]太陽光発電システム施工展」「第4回[関西]二次電池展(バッテリー大阪)」「第4回[関西]スマートグリッド EXPO-電力流通×IT・通信の商談展-」「第2回[関西]水素・燃料電池展~FC EXPO 2017」「第2回[関西]バイオマス発電展」の6展と、大阪では初開催となる「第1回[関西]火力発電 EXPO」「第1回[関西]風力発電展~WIND EXPO 2017」の2展。
低炭素社会実現へ技術
太陽光・水素・風力・バイオマスといった再生可能エネルギーの技術や、エネルギーを利用するための蓄電システム・マネジメントシステムが展示され、低炭素社会の実現に向けた高効率な製品技術が披露される。今回から国内発電の約9割を占める「火力」が加わったことによって、名実ともに次世代エネルギー社会への前進を体感できる場となっている。
「第5回[関西]太陽電池展~PV EXPO 2017」は、太陽電池/太陽光発電システムの研究開発・製造に必要なあらゆる技術、部品・材料、装置、および太陽電池が一堂に集結。高性能のセル・モジュールや個人住宅から大規模な発電事業まで幅広くラインアップされたパワーコンディショナ、充放電を効率的にコントロールできる蓄電池など、新製品・新技術を多数展示する。
「第5回[関西]太陽光発電システム施工展」は、太陽光発電システムを構成するシステム機器をはじめ、設計、施工、取り付け、メンテナンスに関するあらゆる製品・技術を出展。施工性に優れた資材や技術、産業向けDC最適化パワーコンディショナソリューション、遠隔監視など最新のO&Mを紹介する。
「第4回[関西]二次電池展(バッテリー大阪)」は、二次電池・キャパシタをはじめとする蓄電技術の専門展で、西日本に集まる有力メーカーの工場・研究所から多数の技術者が来場し、出展各社との商談を行う。
電気自動車、ドローン、ロボットなどのアプリケーションの多様化により、次世代電池分野は急速に研究開発が進んでいる。同展示会ではバッテリの小型化・軽量化に加え、拡張性や安全性を高めた各社の新製品が披露されるほか、テスラモーターズジャパンによる「Tesla Model X」の展示や、自己放電試験システム、放電特性測定機器のデモなど、EV・FCV開発技術者必見の展示も数多く予定されている。
「第4回[関西]スマートグリッド EXPO-電力流通×IT・通信の商談展-」は、スマートグリッド/スマートコミュニティの構築に必要なあらゆる製品・技術を展示。電力・ガスをはじめとしたインフラ業界や自治体・ゼネコンなどが来場する。省エネソリューションや非常用電源設備、EV用急速充電器、PV監視システムなど、スマートグリッドシステム、ICT、次世代電力設備、通信機器、IT制御・サービスなどを紹介する。
「第2回[関西]水素・燃料電池展~FC EXPO 2017」は、水素社会実現に向けた水素インフラ構築、燃料電池の研究開発・製造に必要なあらゆる技術を出展。自動車メーカー、エレクトロニクスメーカー、自治体など専門家が来場する。水素ステーションや高圧式可逆燃料電池、各種水素センサ、計測器など、世界各国の高精度・高品質な製品を展示する。
「第2回[関西]バイオマス発電展」は、太陽光・風力発電に次ぐ再生可能エネルギーとして近年注目が集まっているバイオマス発電に特化した専門展。バイオマス燃料、破砕機・粉砕機、工業炉・乾燥機、ガス分析・圧力計測技術、製造装置、発電技術・熱利用システム、プラントエンジニアリングなどの製品・技術を展示する。
「第1回[関西]火力発電 EXPO」は、西日本の電力会社・発電事業者からの強い要望を受けて今回初開催。火力発電システム、保守運用・メンテナンス、プラント部品・設備、プラント設計・建設に関する製品・技術などを展示する。
地球温暖化対策として太陽光や風力といった再生可能エネルギーの導入が進む一方で、旧来の火力発電についても高効率・環境負荷の少ない次世代火力発電システムが注目を集めている。同展ではCO2排出を極力抑えた石炭ボイラや、水素で動かすガスタービンなど、クリーンで低炭素・高効率な発電技術を紹介する。
「第1回[関西]風力発電展~WIND EXPO 2017」は、3月の東京展での成功を受け、大阪でも初開催。風車・風力発電システム、風車構成部品/装置、風力発電システム構成機器/サービスなどを展示する。
太陽光発電に次ぐ新エネルギーとして注目が集まる風力発電は、世界で再生可能エネルギーの本命として認識されている。同展示会では、大型風車をはじめ、実証が進む洋上風力や導入が加速する小型風力発電など、世界各国の最先端の技術が披露される。
基調講演、水素エネ社会
会期中は、エネルギー業界の第一人者49人が講演を行う。
20日は「水素・燃料電池展」の基調講演として、「いよいよ水素エネルギー社会の実現へ!各社の将来展望」をテーマに、日立造船環境事業本部開発センター家山一夫センター長・執行役員と、本田技術研究所四輪R&Dセンター武石伊久雄執行役員がそれぞれ講演。
21日は「二次電池展」の基調講演として、「業界トップが語る!次世代電池への期待と最新事例」をテーマに、日立マクセル千歳喜弘代表取締役・取締役会長と、ジーエス・ユアサ コーポレーション村尾修代表取締役社長がそれぞれ登壇する。
22日は特別講演として、近畿経済産業局主催による「第2回スマートエネルギー推進セミナー『IoT技術、AI技術のエネルギーシステムへの適用』」を開催。産業技術総合研究所人工知能研究センター西田佳史首席研究員による基調講演のほか、企業事例としてパナソニック、オムロン、藤崎京都人工知能研究所が講演を行う。
そのほか、併催企画である専門技術セミナーでは、注目のテーマに沿った技術動向や最新事例を聴講することができる。