■システムインテグレータその2 抜群の提案力とメンテナンス力
マツモト機械は、アーク溶接装置やレーザ溶接装置、切断装置の自動機械、それに周辺機器の技術開発・設計から製作までトータルにプロデュースする会社です。
この会社に産業用ロボットのシステムをお客様が導入されるメリットなど聞きました。
Q.同じ溶接でも産業用ロボットと人との違いは?
人が溶接をする場合、仕事のレベルで溶接をしようとすると熟練の人でないと難しいです。ロボットだとボタン操作だけで溶接をすることができます。また、ビードがとても綺麗で、たとえロボットに疑念がある方も、一度みれば印象がガラッと変わるほどです。
さらに全体的に大きな時間短縮となります。例えば、ステンレスのタンクのTIG溶接をする場合、人では1分で50㎜だったのがロボットでは100~150mmの溶接ができます。しかも、前処理も楽になりますし、溶接後の手直しも少なくなるので、全体としては生産効率を2倍以上にする事ができます。
Q.マツモト機械の優れている点は?
まず提案力が違います。お客様がロボットなどを導入して、溶接の質が良くなるとか、生産効率が上がらなければ意味がありません。自動化を実現したいお客様が、ロボットもしくは専用機のどちらを導入すれば、それらを格段に実現させることができるかをマツモト機械のノウハウで判断し、よりよいシステムを提供できます。また、溶接にとって歪みは非常に重要なのですが、その歪みや逆歪みノウハウを駆使してお客様が望まれるシステムを提供できます。
次にメンテナンス力です。問題が起きた時に素早く対応することはもちろんですが、お客様は問題ができる限り起きないことを願われておりますので、弊社のノウハウで、永く安心して使えるシステムの提案ができます。
これらのノウハウはマツモト機械が長年をかけて蓄積してきたものなので、他社が簡単に真似できるものではありません。
Q.ハードの面でマツモト機械の優れている点は?
ロボットの周辺機器、特に外部軸(走行軸やポジショナー)が他とは違います。ロボットの走行軸やポジショナー(回転軸・旋回軸)では、たとえロボットメーカーさんでも走行軸は1軸まで、ポジショナーは500㎏過般までですが、走行軸は5軸まで、ポジショナーは20000㎏過般まで弊社でご用意できます。もし、これを他社のシステムインテグレータに任せた場合、設計から行わなくてはならないため、価格も高くなりますし、失敗のリスクも有りますが、マツモト機械では、豊富な経験がございますので、お客様は安心して任すことができます。
Q.サーボモータは安川電機製を使用されていますがなぜですか?
システムインテグレータにとって周辺機器の作るのにサーボモータは最も重要で、その良し悪しでご提供するシステムの出来が大きく変わります。安川電機さんのモータは、外部軸用のモータのラインナップが非常に多く揃っていますし、質も優れているので付き合いやすいです。それだけでなく、メンテナンスが非常に素晴らしく、他のモータメーカーさんは製造中止から7年経つと修理対応をしてくれませんが、安川電機さんは7年以上経っても機種によっては修理の対応していただいたという実績があるので、安心感があります。そもそも、安川電機製モータは長く持つので、なかなか修理の必要が無いのも魅力的です。
Q.ロボットのティーチングソフトは富士ロボットのソフトを勧められますが、なぜですか?
富士ロボットのソフトは今までのティーチングソフトとは全く違い、ロボット初心者のお客様でも、クリックだけで本来は難しいティーチングが簡単にできてしまいます。
仕事柄、様々なティーチングソフトの操作をしてきましたが、それらのソフトはロボットの知識や経験を永く積まないと操作がかなり厳しいため、慣れるのに数年かかりますので、富士ロボットのソフトを初めて拝見した時は驚きました。
しかも、現場でのズレを簡単に補正できるだけでなく、様々な修正が瞬時にできることは、他のソフトでは考えられないことです。
実際に、弊社の熟練ティーチングマンでも4時間ほどかかる外部軸と連動するティーチングを、ロボット初心者のお客様が10分ほどで現場のロボットを動かしてしまう姿を見た時はショックを受けたほどでしたが、よいソフトをお客様にご提案することも弊社にとって重要なことなので、喜んで勧めさせていただいております。
◆山下夏樹(やましたなつき)
1973年生まれ。富士ロボット株式会社(http://www.fuji-robot.com/)代表取締役。産業用ロボットコンサルタント。サーボモータ6つを使って1からロボットを作成した経歴を持つ。自社のオフラインティーチングソフトでさまざまな現場で産業用ロボットのティーチング工数を10分の1にするなど、生産効率UPを実現してきた。さまざまな現場での問題解決の方法を知る、産業用ロボットの導入のプロ。コンサルタントは「とりあえず無償相談から」の窓口を設けている。