横河ソリューションサービス 最適操業支援サービス開始

成果シェア型品質確保、コスト最小化

横河ソリューションサービス(東京都武蔵野市)は、成果シェア型のプラント最適操業支援サービス「DDMOnEX」の提供を9月11日から開始した。システム導入価格は1000万円から。2018年度10契約、20年度までに累計で50契約を目指す。

新サービスは、OPC規格で運転中のプラントのデータを取り込み、一定の品質を確保しながら材料、添加剤、水や燃料などの費用を最小化するために必要な制御設定値を算出し、設定するパラメータと操作のタイミングをオペレータへのガイダンスとして伝達。操業開始後には、一定期間の効果を定量的に提示し、必要に応じてモデルの修正(チューニング)を行う。

人為的な操作では、品質レベルが高めになるよう余裕をもたせてパラメータを設定するが、同サービスでは過去の運転実績に基づく最適な運転パラメータを15分ごとに導き出すため、余裕を最小限にとどめてコストを低減。特に、操作が製品に与える結果が確認できるまで時間がかかるプラントや、複数のプロセスにわたって材料、回収物、エネルギーなどの量を生産状況に合わせて調整する必要があるプラントで、大きな効果を発揮する。

また、モデル作成の際、操作に対するプロセス応答のデータを実際のプラントで収集する応答テストが不要で、モデル構築は2日程度、設備の経年劣化や操業条件の変更に合わせたモデルのチューニングは2時間程度で行える。

プラントの最適操業の実現は、簡易診断、ポテンシャル診断、システム導入、効果検証の順に進めていくため、期待できる効果に見合う投資であるかどうかを確認したうえで導入の判断が可能。しかも、導入後は1年ごとに操業コスト削減効果に応じて料金が決定する成果シェア型のサービスとなっている。

同社では、まずは紙パルプ製造向けに提供を開始し、順次、化学、セメント、鉄鋼、排水処理などの分野へ活用を広げていくとしている。

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