OKIエンジニアリング(東京都練馬区)は、プリント配線板に搭載されたままでLSIパッケージを開封し故障解析する「基板搭載LSI故障解析サービス」の提供を、9月6日から開始した。価格は1件10万円〜、販売目標は年間2000万円。
プリント配線板搭載のLSIの故障箇所特定は、装置の故障状態を維持するために、プリント配線板に搭載したままの状態でパッケージを開封して直接LSIを解析する必要があるが、従来の方法では開封の際に用いるパッケージを溶かす薬液でプリント配線板やLSIを傷つけてしまい、LSI内部の故障箇所特定に至らないケースがあった。
同社では、高精度レーザーパッケージ開封技術と薬液滴下開封技術を併用し、従来よりも薬液の使用を減らすことで開封ダメージを低減。プリント配線板に搭載したままでLSIパッケージを開封する技術を確立した。
開封後は、多くの実績があるロックイン赤外線発熱解析、X線CT解析などを組み合わせて、LSI内部の故障箇所特定と原因解析を実行。その際プリント配線板やLSIが元の故障状態を維持しているため、とくに故障個所の特定に有効なロックイン赤外線発熱解析の実施が可能となる。
同社では、今後もさまざまな業界での電子機器・装置の利用拡大に伴い、その解析ニーズも高まると予測しており、同サービスを通して、顧客の電子部品の品質・信頼性向上を支援していくとしている。