安川電機は、2025年ビジョンに掲げている「新たな産業自動化革命の実現」に向け、これまでのソリューションに「デジタルデータのマネジメント」を加え、さらに進化・実行する新たなコンセプト「i³-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス)」を始動した。
新コンセプトの3つのiは、「integrated(統合的:システム化)」「intelligent(知能的:インテリジェント化)」「innovative(革新的:技術革新による進化)」。
新コンセプトにおけるデジタルデータのマネジメントは、従来の機械・設備を充実させるためのコンポーネントを中心としたソリューションの提供に加え、その機械・設備を実際に稼働させた後のデータ活用による生産性の向上、高い品質の確保・維持、そして、止まらないラインの実現といったソフト面でのデジタルデータソリューションを結集させトータルで提供していくもの。
生産性の向上では、生産状況のリアルタイムな可視化、装置間の連携や搬送、ビッグデータの活用によるタクトタイムの短縮などを実現し、高い品質の維持・確保では、品質に関連するデータの分析と解析により、検査の均一化や周囲環境変化への追従による精度向上などを行う。止まらないラインの実現では、AIを活用した機械・設備の故障予知や寿命の最適予測、ARを活用したメンテナンス、VRによるロボットへのティーチングなどを通じて、コンポーネントのパフォーマンスを最大化させ、工場ラインの生産自動化やデジタル化のさらなる拡大を推進していく。
同社は1960年代後半に、顧客の機械装置と自社電機品を融合し、より高い機能を発揮できるようにとの考えから、メカトロニクスのコンセプトを世界に先駆けて提唱。70年代に「人と機械が共生する自動化工場“アンマンドファクトリ”」を唱え、顧客が日々直面している製造現場の生産性向上と高い品質要求に対し、メカトロニクスの技術と製品で、さまざまな現場の自動化やデジタル化など多くのソリューションを提供してきた。