本多通信工業は、機器間の信号を光によって高速伝送するAOC(アクティブ・オプティカル・ケーブル)に対応した石英ファイバーと高速プラスチックファイバー、およびプラグ側のコネクタで角型と丸型を開発した。
12月からVer.1として、石英ファイバー対応のエンジニアリング・サンプルを出荷開始する。量産開始は2018年4月を予定。また、18年4月からはVer.2として石英ファイバーと高速プラスチックファイバーを自由に選択できるサンプルの出荷開始を予定している。価格は角型が約20万円、丸型は約30万円。
同社では、FA市場等でのニーズが高い角型コネクタと、医療や放送機器分野で標準的な丸型コネクタ双方の商品化と、普及している石英ファイバーと、柔らかさやアセンブリの容易さで今後普及が期待される高速プラスチックファイバーの双方に対応した「2×2戦略」を掲げ、AOCを全方位で展開している。
FAでは、マシンビジョンや工場内IoTで、医療機器では内視鏡や手術モニターなどで8K映像の利活用が期待されており、これに伴い、インターフェースの高速化が必要となり、従来のメタルから光ファイバーによる伝送への移行が進むと見込まれている。
同社ではこうした少量多品種マーケットに対し、得意の光接続技術と長期信頼性・堅牢性ノウハウ、産官学連連携による技術蓄積を生かし特徴あるAOCを創出した。
石英ファイバー用の伝送速度は、角型で40Gbps、丸型で80Gbps、伝送距離は最大30メートル。
なお、同製品は11月29日からのSCFに展示する。