第5回鉄道技術展 2017/第2回橋梁・トンネル技術展 11月29日~12月1日 幕張メッセ

鉄道インフラの最新技術が集結 2展同時開催

安全・安心・快適・環境・省エネを追求した国内唯一の鉄道技術の専門展「第5回鉄道技術展 2017」および、社会インフラ構造物の長寿命化を支える保全技術展「第2回橋梁・トンネル技術展」(主催=いずれも日本工業新聞社)が、11月29日から12月1日の3日間、幕張メッセ(5~8ホール)で開催される。開場時間は午前10時~午後5時、入場料2000円(招待券持参者、Webによる事前登録者は無料)。両展示会とも15年に開催された前回出展社数を上回っており、今回も大盛況が期待される。

 

安全・安心・快適・環境・省エネ 国内外のサービス公開
525社・団体1106小間

「第5回鉄道技術展」は、鉄道の今と未来を考えるさまざまな分野の企業・団体が、製品、技術、サービスを紹介する鉄道技術専門のビジネスイベント。業界大手の国内車両メーカーが最新の車両技術を披露するほか、鉄道に関する「安全、安心、快適、環境、省エネ」をテーマにした製品やサービスが公開される。また、国内メーカーだけではなく、欧州の高速鉄道技術の最新が見えるEUパビリオン(フランス、オーストリア)やドイツパビリオンの展示など、国際色も豊かな展示会となっている。

出展社数は前回を上回る525社・団体の1106小間。「交通・鉄道システムとその横断的技術」として、交通計画やまちづくり、スマートシティ、ITS、ICT、高速鉄道、貨物輸送、物流、コンテナ、IT、都市交通(メトロ、モノレール、AGT、LRT、BRTほか)、防災・安全管理技術、快適性、インターオペラビリティ、省エネルギー技術、コンサルタント、シミュレーション技術、ユニバーサルデザイン関連企業が出展。

また、「土木・インフラ技術・施設」として、軌道構造(PCまくらぎ、締結装置)、線路(レール、線路構造、分岐、配線、連動装置)橋梁、トンネル(堀削技術、工法)、保線技術(保線機械、機材)、建設技術、軌道検測(軌道状態監視技術、軌道検測車)、土木構造(構造、土留め、築堤)、防災対策(地震、降雨、風雪、気象予報)、駅(駅舎構造、駅建築、デザイン)、プラットホーム(構造、ホーム柵)、跨線橋、車両基地、車両工場がブースを構える。

「電力・輸送・運行管理」として、電力設備、変電設備、回生変電所、饋電システム、架線構造、架線検測、列車群制御、輸送計画、運行管理システム、通信・信号技術(CBTC、ATACS、無線、電子閉塞)、踏切装置、列車保安技術(ATC、ATS、ATO、TASC)。

「車両とインテリア」分野として、車体構造(材料、構体設計、配電、デザイン、塗装、洗浄)、走り装置(台車、配管、潤滑剤、駆動装置、連結器、緩衝装置)、ドア、窓、幌(ドアエンジン、構造、ガラス素材)、車内情報伝送(TIMS、ATI、イーサネット、ケーブル、コネクタ、ディスプレイ)、プロパルジョン(制御装置、補助電源装置、半導体)、ディーゼル機関、トランスミッション、バイモード、蓄電池、キャパシタ、ブレーキ装置(空気供給、ディスク、材料、制輪子、回生ブレーキ)、アコモデーション(床、荷棚、室内デザイン、材料、車内照明、不燃性素材)、座席(構造、材料、デザイン)、車内設備(トイレ、洗面施設、ユニバーサルデザイン、喫煙対策、空調)、車両試験(各種測定装置、試験装置、各種検測車)、運転室・乗務員室、安全対策、メンテナンス技術、快適性(乗り心地、車内環境、騒音、振動)分野が出展する。

そのほか「旅客サービス」として、駅(旅客対応設備、出改札装置、照明、券売機)、駅ビル、店舗、ビル構造・工法、ユニバーサルデザイン、バリアフリー、自動案内、サイン、メディア・アド、供食、予約システム、ICT、防災・安全対策、総合・映像セキュリティ、警備関係なども展示される。

なお、今回は屋外展示(5~8ホール駐車スペース)として、幕張メッセ初ともいえる「軌道(レール長約25メートル)」を設置。「ATカート大集合!試乗会」をタイトルに、保線用ATカートの軌道走行試乗会を行う。また、軌道では、「地中探査装置実演」「自走式波錠摩耗削正器実演」など、専門機器の臨場感あるデモも披露されるほか、前回好評だった「レール溶接実演」も実施する。

 

ソリューション、検査技術など紹介 「ドローンゾーン」設置
82社・団体116小間

「橋梁・トンネル技術展」は、前回初開催での成功を受け、今回も引き続き開催。鉄道にも大きく関連する技術テーマに特化した併設展で、普及が進むドローンなど既存の構造物を管理維持するためのソリューションをはじめ、最新の検査技術、劣化・老朽化対策、補修技術などを紹介する。

今回は特別展示として産業用ドローンゾーンを設置。非GPS環境下でも有効なドローン自動航行システムや、ドローンの映像から経年劣化など時間経過と共に変化する状態を分析するサービスなど、インフラ点検用ドローンに関する展示を行う。

出展社数は82社・団体の116小間。橋梁・トンネル建設技術/予防保全技術、ネットワークモニタリングシステム、検査機器、構造物の劣化・老朽化対策、補修・更新技術、材料、工法、コンサルタント、レンタル機器・機材などを展示する。

 

「第5回鉄道技術展」の併催事業では、東日本旅客鉄道の川野邊修代表取締役副社長の基調講演「鉄道技術の現状と未来」など、多彩なテーマでセミナーが行われる。

29日の特別講演では、東海旅客鉄道新幹線鉄道事業本部副本部長・車両部長上野雅之執行役員が登壇。20年に投入する計画が進められている東海道新幹線の次期車両「N700S」の新技術を紹介する。

30日の特別講演では、「クルーズトレインのテクノロジー」をテーマに、東日本旅客鉄道運輸車両部担当部長照井英之車両技術センター所長が「TRAIN SUITE 四季島の技術革新」を、西日本旅客鉄道鉄道本部車両部則直久車両設計室長が「TWILIGHT EXPRESS 瑞風のテクノロジー」を、それぞれ講演する。

そのほか、製品技術説明会では「世界で活躍する日本信号製品と今後の展開」「クノールブレムゼ鉄道システムジャパンの取組み」といったグローバルなテーマをはじめ、FCRによる「サニー カミヤ直伝!鉄道・駅におけるオリンピックテロ対策」といった身近な危機管理まで、さまざまなテーマのセミナーが多数予定されている。

「橋梁・トンネル技術展」併催事業では、各分野のスペシャリストが保全や維持管理の動向、最先端技術について解説する特別講演が行われる。

29日は、「スマートメンテナンスハイウェイ(SMH)-高速道路アセットマネジメントの高度化-」「地下鉄の維持管理の動向(トンネル・橋梁)」「道路橋の維持管理におけるモニタリングの活用」の3講演を実施。ICTを活用した技術開発の内容に加え、インフラ維持管理の現場の大幅な改善(イノベーション)の取り組みを紹介する。また、講演終了後は3人の講演者がパネリストを務め、新技術を活用したインフラ維持管理の将来像と技術開発を実業務につなげるための要点を明確化するパネルディスカッションを行う。

そのほか、30日は、東日本旅客鉄道構造技術センター所長野澤伸一郎執行役員が、「JR東日本における橋梁、トンネルの維持管理」を、12月1日は、国土交通省国土技術政策総合研究所木村嘉富道路構造物研究部長が「道路構造物メンテナンスのセカンドステージへ」をそれぞれ講演する。

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