ヤマハ発動機は、1台のコントローラで複数のロボットや搬送系、周辺IO、HMIなどを統合制御できる自動化システム「Advanced Robotics Automation Platform」に注力している。そのコントローラであるYHXシリーズの新製品「YHX-HCU-HP」を、18年2月から発売する。
処理能力、従来の3倍
同製品は、同期制御するロボットや周辺機器の増加を見据え、CPU処理能力を従来機種の約3倍に向上。プログラム作成の効率と処理能力を高め、より大規模かつ複雑な装置を1つのユニットでスムーズに構築できるようになる。国際規格IEC61131-3に準拠した高性能なリアルタイムモーションPLCを内蔵し、最大255個のモータを含む64台のロボットの制御ができる。また従来機と完全互換性があり、置き換えだけで移行が可能となっている。
また、同社はヤマハと協働で、IoTを通じた産業用ロボットの遠隔管理システムパッケージを共同開発した。VPN接続による高度なセキュリティのネットワークを通じて遠隔で稼働中の産業用ロボットを監視することで、遠隔画像監視やセンサーモニタリング、トレーサビリティ、リモートメンテナンスなど生産ラインの保守・運用効率を改善できる。
同パッケージには、監視カメラや撮像データを蓄積・管理・分析するソフトウエアやクラウドサービス、保守センターと工場をつなぐネットワーク機器や管理システムなども含んで提供する。ヤマハ発動機は同パッケージも含めて21年度までにFA事業の売り上げ300億円を目指している。