横河電機は、主力製品である統合生産制御システム「CENTUM VP(センタム・ブイピー)」の機能を拡張した「CENTUM VP R6.05」を開発、10月24日から販売を開始した。価格は400万円から。販売目標は2017年度1200システム。
「CENTUM」は、1975年の発売以来、顧客の最適操業を長期にわたり実現するシステムとして進化を続けてきた。長期安定稼働のためには、同じ仕様の製品を提供し続けることも必要だが、製品の構成要素である電子部品のライフサイクルが短いため、製品の仕様を変更せざるを得ないというリスクがある。
今回の機能強化では、製品改廃リスクを抑えるために、製品の重要な構成部品であるCPUを内蔵したシステムLSIを自社で開発。これを搭載したプロセッサモジュール「CP471」を発売する。
また、制御アプリケーションをモジュール化し類似の設備ごとに再利用を可能にすることで、エンジニアリングの作業の効率化と品質の均一化を実現する「オートメーション・デザイン・スイート(ADスイート)」の機能を強化。標準モジュールは同社が提供するほか、ユーザー自身でも作成することが可能だが、今回、モジュールを作成する際のテストツールの機能を改善し、従来の半分以下の時間でモジュールを作成できるようになっている。
「CENTUM VP」は、プラントのライフサイクルにわたり、最適な操作監視・エンジニアリング環境を提供する制御システムで、14年に発売した「R6.01」を皮切りとした「R(リリース)6」では、「スマートエンジニアリング」「スマートオペレーション」「スマートコントロール」「サステナブルプラント」の実現を目指しており、今回発売した「R6.05」では、スマートエンジニアリング、サステナブルプラントを実現する機能を強化している。