アズビルは、従来の計測方式では再現性の高い計測が難しかった30ミリリットル/分以下の微小液体流量の計測が可能となる、熱式微小液体流量計「形F7M」を12月4日から発売した。販売目標は初年度2000台、3年後8000台。
新製品は、長年、気体流量計にて実績が豊富な同社独自のMEMSセンシング技術を活用した熱式計測原理を採用。気泡、脈動、流体温度などの流体状態の変化の影響を受けにくく、計測対象流体の補正が容易(流体の熱伝導率にて補正)な使いやすさを開発コンセプトとし、ポンプ回転数、重量測定、流体供給時間の管理などの代替手法から置き換えて瞬間流量・積算流量を計測することで、より確実な計測数値に基づく製造工程の品質管理や工程異常検知を可能にしている。
ストレート流路であるため圧力損失が小さく、液溜りがなく洗浄性に優れている。また、IP65保護構造に準拠し、製品外面に一切の金属材料を使用しないため、液体飛沫を受ける環境でも使用可能など、腐食性流体への高い耐性を誇る。さらに、接液部を石英ガラス(流路)・フッ素樹脂(継手)で構成し、センサは接液しないため、多様な流体に使用可能となっている。
加えて、従来製品と比べて著しく小型・軽量化を実現しているうえ、取り付けが容易。付属のブラケットを使用した上面(水平配管時)からの取り付けや垂直配管への取り付けが可能で、別置きの変換器(アンプ)不要となっている。