安川電機は、自動車のスポット溶接用途の新型ロボット「MOTOMAN-SPシリーズ」に、新たに3機種をラインアップし、11月29日から発売した。
新製品は、上アーム中空構造によりリスト部が開放構造となっているため、艤装ケーブルの取り外し・取り付けが容易で、単線ケーブル交換も可能。艤装時のリスト干渉半径およびリスト幅ダウンにより対象物との接近性を高めているうえ、上腕部(U軸)後方に機器追加できる空間を確保しているため、ロボット外形からのはみ出し(干渉)を最小限にできる。
また、従来型のスポット溶接電動ガン用サーボモータ(容量1.5kW、2.0kW)に加えて、容量2.5kWのサーボモータを新たに開発。昨今の自動車ボディーの軽量化に伴う、アルミニウムやハイテン(高張力鋼板)など新素材向けの高加圧スポット溶接への対応力を格段に向上している。
さらに、同シリーズ対応の電動ガン用サーボモータは、新開発のバッテリレスエンコーダの採用によりバッテリレス化を実現しており、生産性・メンテナンス性アップに貢献する。
加えて、今回発売する中大型機種に対応した新型ロボットコントローラ「YRC1000」は、電源回生機能を標準搭載しており、省エネに貢献。そのうえ、内蔵されている電源変圧回路により、海外電圧(380V~480V)にトランスレスで対応可能で、コントローラの大幅な小型化・軽量化を実現している。
3機種の可搬質量/最大リーチは次のとおり。「SP110H」110キロ/2044ミリ、「SP180H」180キロ/2702ミリ、「SP225H」225キロ/2702ミリ。