安川電機は、産業用ロボット「MOTOMAN」の塗装ロボットシリーズとして、中小型対象物向けの塗装に最適化した「MOTOMAN-MPX1950(可搬質量7キロ、最大リーチ1450ミリ)」を11月29日から発売した。価格はオープン。
新製品は、中空手首を採用。小型ベルガンをロボットアームの先端に直接取り付けることができるため、塗料・エアホースの取り回しをコンパクトにできる。
複雑な形状の部品塗装にも対応可能で、自動車部品や家電部品等の小・中型対象物の塗装に最適。凹凸を抑えたアーム形状のデザインにより、塗料ミストの蓄積を抑え、手入れも簡単となっている。
また、ロボット旋回軸(S軸)と下腕軸(L軸)のオフセットをなくすことにより、有効動作範囲を最大化。ロボットをコンパクトにレイアウトすることができ、省スペース化を実現している。これにより、塗装ブースの全体サイズを縮小できるため、ブース空調によるCO2排出およびランニングコストを低減する。
さらに、ロボットマニピュレータの軽量化により、床置き、壁掛け、天つりの三方向での設置が可能。壁掛け設置時には、S軸が90度から90度となる動作範囲を実現しており、生産スタイルに合わせた自在なレイアウトを構築することができる。
加えて、ロボット手首軸の許容慣性モーメント(イナーシャ)強化により、このクラスで業界最大級の可搬質量7キロを実現。複数ガンや小型ベルガンなどの塗装機器を搭載できるうえ、塗装ブース内のハンドリング用途にも使用できる。
その他、高機能ロボットコントローラ「DX200」により塗装機器の制御が可能で、吐出量・高電圧・エア条件などの塗装条件をロボットコントローラ側から直接制御できる。オプション対応にて塗装エア盤も用意している。