オプテックスは、押す力を利用して自ら発電し、無線通信に必要な電力を得るスイッチを開発、自動ドア開閉用スイッチとして実用化した。まずは、需要の多い北米の病院やオフィスビルなどの施設向けに、2018年1月から発売する。エナジーハーベスティング技術を搭載した電池不要の自動ドア開閉用スイッチは業界初。18年度1万台の販売を目指す。
北米では、スイングタイプの自動ドアが主流で、ドア横などに設置したスイッチを押すことで開閉する。多くの人が利用する自動ドア開閉用のスイッチには、省施工性(電源工事不要)と省メンテナンス性(電池交換不要)が求められてきた。
同社では、身の回りにあるわずかなエネルギー(エナジー)を電力に変換し活用することを目的とした技術「エナジーハーベスティング」に着目。スイッチを押す力で発電し、無線通信で自動ドアの開閉を制御するスイッチを開発し、これらの課題を解消。さらに、従来の2倍以上の耐久性を確保し、1000回/日の使用で約7年間のメンテナンスフリーを実現している。
同社では、北米を皮切りに日本、欧州に向けて普及を促進していくとともに、高い耐久性のあるスイッチをほかの用途にも展開し、バッテリーレス化を図り、節電や資材削減で環境に貢献していくとしている。