代表取締役会長兼社長 舩木俊之
安定した拡大を見せている景気は、2018年も継続して推移するとみている。当社の18年3月期業績も、上期としては売上高、利益とも過去最高を更新している。とくに、HMIソリューションはAPEMグループの子会社化で、前年同期比134%増と大幅な増加になっているが、APEMの売り上げを除いても、制御用操作スイッチが好調なことから同25%増加している。
現在、真のグローバル企業への変革を目指して22年度までに売上高1000億円、海外売り上げ比率60%以上、営業利益率15%以上などを目標に掲げている。その取り組みのひとつがHMI事業でのグローバル№1売り上げの確立だ。ⅠoT、セーフティ2.0、コネクテッドインダストリーなどへの取り組みが進む中で、HMIのマーケットが拡大し、人と機械の接点も変わってくることが予想される。今後ユーザーニーズを早く取り込みながら製品化していくことが重要な鍵になってくる。
また、日本の労働人口が減少するなかで、ロボットの導入も加速してくることから、協調安全ロボットの導入支援にも取り組んでいる。テクニカルセンターを名古屋に続き、昨年10月には東京にも開設するとともに、リース会社と提携して、アプリケーションパッケージの提供も開始した。同時に、協調安全として、ロボット、工作機械、食品機械などをはじめとして人とモノと環境が協調して安全を構築するセーフティ2.0も推進していく。
さらに、昨年8月買収したウェアラブル端末やハンディターミナルに強みを持つウェルキャットと、Auto-ID事業で連携強化・拡大を進める。一方、ウルトラファインバブル技術は用途が拡大しているが、水洗浄や農業分野で取り組んでいく。
なお、今年4月からCSR委員会を設立し、CSR経営も推進する。