代表取締役社長 小西正
2018年1月期の売上高は前年度比11.4%増の42億円を予想している。重電機器市場は、国内の電力会社が20年の発送電分離を前に設備更新を控えていることに加え、中近東の受変電関連の案件に時期ずれが発生して遅れていることが影響している。しかし、鉄道向け市場は受注に対応できないほど案件が増えてきている。まだ数量は多くないが、今後まとまった数量が見込まれることから、来期以降の売り上げに寄与してくると思う。
今期はみなみ草津工場の増築負担や人員増なども行ったことで利益面では減少になるが、来期に向けた先行投資であり、今後の業績向上につながってくる。
現在、22年に売上高100億円を目指した長期経営計画「Vision100」を推進しているが、これと連動して「生産技術部」、及び「商事部」の2年後ぐらいをめどにした分離・独立を考えている。
生産技術部は社内で使う生産設備機械を製作しているほか、17年秋には外注で行っていた金型製作も社内に引き取っている。これにより、コストダウンによる利益率向上につながっているが、さらに一歩進めて、外販用機械の製作やロボットの開発、金型製作の受注などに展開を広げていくことで、10億円ぐらいの売上増に貢献してくるものと期待している。
商事部についても、自社製品と他社製品とを組み合わせた複合商品の販売をしているが、PV(太陽光発電)用接続箱などで実績が出ている。今後、大容量PV向けや、当社の可視光通信システムと組み合わせた提案など、広がりのある商社活動が見込める。
来期は、半導体直流開閉器や可視光通信システム、カラーバリアフリーLEDなど、これからの新たなアプリケーション開拓につながる期待商品も多いだけに、長期計画目標達成に向けて加速していきたい。