FAシステム事業本部機器事業部長 三条寛和
2017年度は、携帯関連、情報端末、自動車関連などの投資が拡大し、FPD(フラットパネルディスプレイ)、半導体、電子部品関連などでの需要が好調に推移している。FPDの繁忙からシーケンサのIQ-Rシリーズなどが新装置向けで採用が進み、半導体や電子部品製造装置・実装装置などでサーボモータの引き合いも急増している。
ACサーボシステムは増産に向けて、名古屋と中国・常熟工場で設備増設を行っており、18年4月までには月産48万台体制に持っていく。常熟では第2工場を2倍に拡張する工事も進めており、6月にはロボットの生産を名古屋に加えて常熟でも開始して能力を16年度比1.5倍に高める。
国内外での生産自動化需要は、労働人口の減少もあり顕著で、生産現場の情報化を目指したIoT化ニーズが高まっていることから、日本や中国の国レベルで取り組みが進んでいる。
今後の事業展開においては、IoTを中心としたソリューション的な営業体制が重要になってくることから、生産現場での各種データを、エッジレベルで解析するための産業用コンピュータ「MELIPC」を18年春にリリースし、Edgecrossコンソーアムとも連携を密にしたオープンな環境で拡販をすすめていきたい。
また、自動化と情報化投資で、シーケンサ、表示器、サーボ、インバータ、ロボット需要が高まってくるが、とくにロボットは人との協働、AIを活用した制御を考えていく。データ収集としてのFAセンサの重要性も高まることから、「IQ-ソリューションパートナーメーカー」と、繋ぎ易く、使い易い連携を進め、現場ニーズを製品化していきたい。
来期もいまの市場環境が続けば2桁増の売り上げを目指したい。