代表取締役社長 川野俊充
2017年12月期は、受注ベースで前期比50%増以上、売り上げで約50%増となった。いままでの開発案件が実際で市場で稼働を始めてきたことが大きい。射出成型、風力発電、ロボットなどの当社製品の得意分野で順調な展開ができている。
従来のより速くより緻密な制御はほぼ実現され、これからは知能化(インテリジェント)制御が求められて来ている。デジタル化してインテリジェント化していくには、生産システム側の機械もインテリジェント化する必要がある。
そうした取り組みのひとつとして、当社とデンソーウェーブ、エクサウィザーズとで、「双腕型マルチモーダルAIロボット」を開発した。VR(バーチャルリアリティ)×AI×ロボットを融合させることで、インテリジェントでミクロン制御の繰り返し制御だけでなく、AIを使って柔軟な素材対象物でも作業できる。こういうオープンな環境でイノベーションを展開していく取り組みは、新しいフロンティアを作っていく市場への提案の象徴として、大事にしていきたいと感じている。
昨年はコンパクトIPC「C6015」を発売した。これまで培ったIPCのノウハウを業界最小クラスに凝縮した。手の平に収まるサイズでありながら最大4コアの高性能CPUを搭載し、IPCの特徴である耐振動、耐衝撃などの高い堅牢性も備えている。
18年12月期も前期の売り上げの勢いを維持できるように取り組む。昨年11月、独でのSPS展で、TSN環境に接続するカプラー「EK1000」を披露。EtherCATとTSNの長所を併せ持つ制御システムの構築が可能になる。
また、昨年からアナログ信号を高精度に測定できる計測器を発売したが、制御と計測をオンラインで融合して活用していく取り組みであり、コンセプトを作って検証していく。