代表取締役社長 花岡孝
2017年10月期の売り上げは前年度比約10%増加し、過去最高にほぼ並んだ。端子台関連、インターフェース、ボックスなどの自社の主力製品が伸長した。
昨年夏、本社敷地(2万7000平方メートル)内に、2階建て1万1300平方メートルの新技術棟が完成した。ここには、製品の開発・設計、金型設計、自動組立機開発などの部門が入っている。
グローバル競争がますます激しくなる中で、勝ち残っていくために新製品開発と生産の自動化が大きなポイントとなってくる。当社は一貫して国内での設計・生産を維持しながら取り組んできているが、その中で売り上げを伸ばして来られたのは、海外生産に負けないように、製品開発段階から生産工程を見据えたトータルな考えで設計し、自動機など投入して高品質・高機能、かつ低価格な製品を生み出しきたのが大きい。
いま振り返ると、この時の方針が効を奏し、国内外で対等に競争できる体制になっている。これからの少子高齢化時代の進展は、ますます人手不足が深刻になってくることが予想される。それに備えるためにも、社員の技術力を高めて技を伝承しながら開発を進めていきたいと考えている。
昨年11月から41期目に入っているが、今期は売り上げ至上主義にあまりこだわらず、中味の充実を図ることに重点を置いて取り組んでいる。1件ずつ確実に成果につながる行動を行っていく。
今年7月の稼働を目指して、プレス棟を建設する計画だ。約1200平方メートルの広さで、金型や製品の内製化をさらに進めるのが狙いである。
また、営業拠点は、昨年12カ所目の営業所を札幌に開設し、12月には金沢営業所を移転した。これからも中小企業の良さを生かしながら、景気が悪くなっても売り上げを落とさない体制づくりをしていきたい。