【各社トップが語る2018】壬生電機製作所「中国市場で強みを活かす」

代表取締役社長 古野修

2017年9月からの62期より社長に就任したが、事業の継続責任とステークホルダーに対する責任を果たし、市場開拓の努力をしていく覚悟である。17年8月期の売り上げは、主力製品である端子台の受配電盤向け販売は縮小傾向で、競争も激化している中で、回復し微増となった。今期もこの3カ月は予定より順調に推移しており見通しは明るい。

今年はまずは大きな市場である中国での拡販を進める。今期から中国で標準端子台の販路が獲得できたことから、売り上げの15%まで拡大する予定だ。これまで中国は低価格を好む市場だったが、日本品質に対するニーズが高まってきているのは確かで、当社の強みである独自性をもってそれに応えていく。端子台だけでなく、国内で堅調なLEDやプリンタも海外展開を検討している。LEDはこれまで通り強みである独自性で勝負する。携帯型プリンタは中国でも一般的だが、据え置き型プリンタはほぼ流通していない。機能・品質も好評なので、このチャンスを活かしていく。

基本的に、当社は安いものを作って価格競争していくつもりはない。効率化や品質強化を継続するのは当然だが、当社製品を必要としているお客様に向けたものづくりがやるべきことであり、自らが自社の価値に気づくことが大事である。弱みを改善するのではなく、強みを更に強くして弱みを相殺していく。戦略としては、強みと機械の掛け合わせを明確にして取り組んでいく。

中小企業にとってはハードルが高いCSRは、取引企業だけでなくグローバルでも社会的に求められるものである。コスト的にも人材的にも負荷が大きいが、これを強みに変えていき、競合に差をつけるべく、会社の理念として引き続き取り組んでいく。結果的に、これは従業員の幸せの追求に繋がると考えている。

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