取締役産機事業部長 安井雄司
2018年4月期の売り上げは今のところ前年度を少し上回りそうだ。当社の事業は、大きく主力製品のソリッドステートリレー(SSR)、各種センサ、電力調整装置などの産業機器事業と、LED照明や省エネ装置などの環境機器事業に分けられるが、今期は産業機器の売り上げが前年度比30~40%増と大きく伸長している。
好調な半導体製造装置向けをはじめとして、各分野向けに過去に例がないほどの受注となっている。SSRは機能への信頼が高くなってアプリケーションが広がっていることも売り上げ増に貢献している。グループに加わった「ナカアンドカンパニー」の水晶発信器事業も好調だ。
今年は、センサ関連の新商材の開拓を進めるともに、もうひとつの柱として、少ロットの金属加工や切削加工などでのアッセンブリーにも取り組んでいく。顧客からのちょっとした加工の求めに小回りを効かして対応することで、コンポーネント販売への波及効果も期待できる。
さらに、比率が約10%の海外販売も、既存の台湾、韓国に加え、東南アジアや欧米など、市場性の高い地域を優先的に1国1社ぐらいの販売代理店を設置して拡販を進めていくことを考えている。
新製品では、DC用負荷に対応したSSRのラインアップを増やし、メカ式リレーからの置き換え需要を開拓していきたい。
環境機器事業は、省エネ・省コストにつながる「見える化」提案を行ってきている。今後はさらに、安全・安心のテーマに即した電源機器や見守りシステムといった、ビルオーナーなどのユーザーが困っていることの解決や、使い易さ向上に繋がる提案を考えている。
産業機器、環境機器とも取り巻く環境の変化に合わせながら、事業の方向付けや人員・拠点の拡充などに検討を加えて取り組んでいきたい。