代表取締役社長 沖村文彦
47期となる2017年11月期の売り上げは、当初計画した数値の20%増となった。特需ともいえるモータスポーツ向けのマシン用「MPセンサ」が本格採用になったのが大きく貢献した。MPセンサは今後数量が減るものの、継続した需要を予定しており、売り上げに貢献してくる。
また、主力製品の磁気センサ・スイッチ、スケールシステム、無人搬送車(AGV)用ガイドセンサなどは、すべてが前年度比プラスになっている。
今までの顧客ニーズに合致した製品開発で取り組んできたことが、業績拡大に繋がっていると思う。好調な景気を背景に全般に納期対応が難しくなっているといわれているが、当社は部品の先行手配や別ルート確保などの工夫で安定した供給を行っている。
48期も、主要顧客である物流、工作機械、自動車生産設備関連での受注が安定していることから、前期と同等の売り上げが見込めそうだ。工作機械向けにまったく新しいセンサのフィールドテストを行っており、今期以降に期待ができる。
また、ワイヤに通信機能を兼用させる新しい通信システムの開発も進めているほか、IO-Link対応のセンサも試作を終えており、販売を予定している。さらに、IoTに絡んだ製品開発についても市場調査を進めているが、ニッチ市場でも付加価値の高い製品化に繋がるような取り組みにしていきたい。
MPセンサが好調なことから、今年度は本社工場敷地内に生産並びに技術開発を行う新棟建設を計画する。ホームページも今年1月にリニュールする予定で、会社のPRに繋がるように活用していく。
創業50周年を前に、創業者の意思を引継とともに、磁気センサにこだわらずMEMS、通信など総合センサメーカーへの展開ができるような取り組みを進めていきたい。