【各社トップが語る2018】河村電器産業「新しい価値を市場に提供」

取締役社長 水野一隆

2017年の日本経済を振り返ってみると、戦後2番目に長い「いざなぎ景気」を超えたと言われ、堅調な世界経済が背景となって緩やかな回復基調が続いた。

また、衆議院の突然の解散で国民の意思を問う総選挙が行われたが、安倍政権の続投も決まり、この経済状況が安定して続いていくと思われる。

しかし一方で、日本品質の信頼を揺るがすような、相次ぐ大手製造業の不祥事や、ますます深刻になるとみられる人手不足や労働時間の問題など、企業にとっては真剣に取り組まなければならない課題も多く見られた。

そういった厳しい経営環境だが、当社としてはこの機会をチャンスと捉え、ものづくりの在り方を再検討し生産効率の向上に挑戦し、働き方を今一度見直す活動をおこなっている。

そして、人材の不足や働き方の問題に対しても成果の兆しが着実に見えてきつつある。

また、電気の安全・安心の使命に加えて「防災」や「スマート」というキーワードで、既存事業の付加価値を高め、従来の技術やノウハウを活かして新商品開発をおこない、新しい価値を市場に届けるという試みもしている。

それが、ホーム分電盤「Ezライン」や感震コンセント、さらに昨年12月に発売した宅配ボックスなどだ。

来年度は、ますます東京オリンピック関連でビルや商業施設、宿泊施設などの電気設備物件が増え、会社経営の追い風となるはずだ。

そこで、当社としては既存事業により一層磨きをかけ、更なる品質向上と納期などの対応を強化し、皆様に貢献できるよう、そして、その機会を確実に掴んでいけるよう万全の体制で臨む所存だ。

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