安川電機は、インバータによる機械・設備の視える化、および故障予知や不具合の検知を実現するプログラミングツール「DriveWorksEZ(ドライブワークスイージ)」の機能を強化したバージョンアップ版を1月24日からリリースした。
インバータはモータを制御するとともに、自身やモータの運転状況を常にモニタリングしている。インバータをカスタマイズできる同プログラミングツールは、コンベヤベルトの振動の変化をトルクモニタで検出したり、フィルタの目詰まりやごみの堆積によるファンやポンプモータの電流(消費電力)の変化を電流モニタで検出したりするなど、インバータの内部情報を用いたセンシングを可能にし、機械・設備の視える化および、故障予知や不具合の検知を実現する。
今回のバージョンアップ版は、同社製インバータ「GA700」に対応するもので、リモートI/O機能とマスタスレーブ運転機能を追加。
GA700を通信マスタとし、スレーブのリモートI/Oを通信で制御することで他の機器を動作させたり、センサ信号を取り込んだりすることが可能となるため、インバータ内部のみならず、外部のデータも取り込むことで故障予知の精度を向上。また、スレーブインバータを通信で制御することで、簡易巻取機やコンベヤの同期運転等の簡単な制御をインバータ2台で構築できる。
運転状況や故障予知データは、MECHATROLINK等のネットワークを介して上位コントローラにフィードバックすることが可能。
そのほか、従来はインバータと接続する必要があったプログラムの動作確認がパソコンのみでシミュレーションでき、インバータや設備がなくても、事前にプログラムの確認、修正が可能。故障予知までの導入等がスムーズになっている。