【流通各社トップが語る2018】日昭無線「競争力の高い製品を探索」

代表取締役社長 伊佐野勝利

2017年12月期の業績は、売り上げが前期比108%、利益が111%と増収増益を達成することができた。半導体やスマホ、クルマ関連をはじめとした産業全般の活況を受けて受注・売り上げが拡大している。

ただ、材料や部品の納期が長くなっており、装置や設備が作れない状況も生まれるなど過熱気味の部分も見られる。ダブルやトリプルといった注文リスクを避けるためにも、顧客と受注内容を突き詰めながら対応を行っている。一方でこういう時期こそ、仕入先、販売先と密接となって取引のパイプを太くするチャンスでもあると考えている。

18年12月期の売り上げも前年度比110%でスタートしており、「スピード、行動、継続」を基本しながら、攻めの営業を強めていきたい。

鹿児島工場では顧客からの生産代行として、部品実装や組立作業をやっているが、受注増に対応するために、昨年チップマウンターを増設したが、今年2月にはX線検査装置の導入も予定しており、さらに生産能力を高める。

日頃から、市場で競合しないオンリーワンの扱い商品を探す動きを異業種との交流なども絡めながら全社員が取り組んでいるが、現在2社ほど候補として挙げて検討している。また、シャープ新潟と共同で、性能、品質、コストで競争力の高いファンレスのカスタム電源の開発も進めており、体制が整えば販売を開始する。さらに産学共同の取り組みも始めており、オリジナル製品の開発につなげたい。

昨年9月からネットショップ「POWERED」を開設し、コーセルの電源やノイズフィルタ、古河電池製品などの販売を始めた。

今後、次の世代への経営移譲に向けた企業体質の更なる強化と、次代を担う社員の育成をしながら、万全な経営体制を築けるよう取り組みたい。

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