代表取締役社長 内藤孝輔
IoTという言葉がキーワードとなって、ものづくりを取り巻く環境も大きく変わろうとしている。同様に制御機器、電子部品などの流通環境も、一つの製品という「モノ」からエンジニアリング、ソリューションといった「コト」へ変化を始めている。
従来、ハードに対しては対価を払うが、サポートやメンテナンスなどに対してはハードに付随したサービスと捉え、価値を評価しない傾向が強かった。しかし、IoT化への取り組みの中で、工場内のデータの収集・蓄積・解析の重要性への認識が高まりつつあり、それらへの対価の価値を見いだす動きが強まってきている。
当社では以前から顧客の工場の中に入ってこうしたデータの重要性を示しながら、故障診断や予知保全などによる生産性向上にいっしょになって取り組んできている。その一つの例として、ユーザーの社員の技術習得用研究キットの製作を受けている。当然のことながら製作するためにユーザー生産の仕組みなどを熟知して行う必要が求められることになってくる。
IoTという具体的な取り組みが本格化し始めたことで、ようやくこれまでの取り組み活動が顧客の経営にプラスになり、エンジニアリングサポートという「コト」に対して、対価がいただける時代が今後来るのではないかと期待している。
一方で、インターネットの普及などもあり流通形態が大きな変革の時代を迎えているのも事実で、その取り組みの一環として、アペルザが展開を進めているマーケットプレイスへの参加も検討している。色々な形態に参加しておくことで、販売機会の創出につながるものと期待している。
「川崎ものづくりブランド」として販売している長期滞在用防災マット「クイックナップ」も、テクニカルショウヨコハマで展示しPRする。