「第4回医療・介護 総合EXPO 大阪(メディカルジャパン)」とIT業界関西最大級の専門展「2018 Japan IT Week 関西」(主催=リードエグジビションジャパン)が、2月21日~23日の3日間、インテックス大阪で開催される。
医療・介護・医薬を網羅——メディカルジャパン
「メディカルジャパン」は、病院IT/設備/機器、医療機器開発/製造、臨床検査/診断機器、先端医療技術、製薬技術に関わるあらゆる製品・技術・サービスが一堂に会する日本唯一の「医療総合展」。関西全域はもとより日本全国さらには海外からの注目度も高く、前回は海外からの来場者が初めて1000人を超え、国際展への成長が期待されている。
4回目となる今回は、「第1回地域包括ケアEXPO」「第4回病院イノベーション展」「第3回医療ITソリューション展」「第4回介護&看護EXPO」「第4回再生医療産業化展」「第8回医療機器開発・製造展」「第4回インターフェックス大阪」の7展で構成され、過去最多の1340社が出展。医療・介護・医薬を網羅し、日本最大規模で実施される。
特に「インターフェックス大阪」は、西日本最大の専門技術展として医薬・化粧品・化学メーカー必見の展示会となっている。今回は200社が製剤設備、測定・分析装置、検査機器、クリーン製品、包装機械・資材、受託サービス、IT、物流サービスなどを出展する。
注目は最新ロボットをはじめとした実機のデモ展示。安川電機はロボットによる高精度かつ再現性の高いベンチワークの実演として、生菌数試験や粉体秤量・調製への適用例を披露。ファナックはコンパクトさと高い動作性能を兼ね備えたスカラロボットによる医薬品・化粧品・洗剤製造の自動化を提案する。また、医薬、化粧品ならびに食品メーカーにとって課題のひとつである異物混入事故を防ぐ製品の出展も多数予定されている。
会期中は、「製薬セミナー」「AI創薬フォーラム」「医療機器開発セミナー」など12のテーマに分けた全300講演のセミナーを併催する。
21日の医療機器開発セミナーでは、日本医療機器産業連合会会長を務める日立製作所執行役常務渡部眞也ヘルスケアビジネスユニットCEOが「Society
5.0を支える医療機器産業をめざして~AIとICTがもたらす技術イノベーションとは?~」と題した特別講演を行い、次世代医療機器開発における課題と展望を語る。
また、22日の製薬セミナーでは、医薬品工場の最新化を支えるロボット活用事例の特別講演として、ツムラ生産本部生産技術開発センター大石芳明技術開発部部長が「ロボット技術が支える医療用漢方製剤製造工場」を、ファナック取締役専務執行役員稲葉清典ロボット事業本部長が「ファナックが考えるIoT時代に対応したこれからのものづくり」をそれぞれ講演する。
IoT活用で働き方改革——Japan IT Week 関西
「Japan IT Week」は年3回開催されており、今年は2月21日からの「2018 Japan IT Week 関西」を皮切りに、5月9日からの「2018 Japan IT Week春」(東京ビッグサイト)、10月24日からの「2018 Japan IT Week秋」(幕張メッセ)が予定されている。
関西では2回目となる今回は、前回に比べ規模を2倍に拡大。「第2回[関西]組込みシステム開発技術展」「第2回[関西]情報セキュリティEXPO」「第2回[関西]Web&デジタルマーケティングEXPO」「第2回[関西]モバイル活用展」「第2回[関西]クラウドコンピューティングEXPO」「第2回[関西]IoT/M2M展」および、関西では初の開催となる「第1回[関西]AI・業務自動化展」「第1回[関西]店舗ITソリューション展」を加えた8展から構成され、320社が出展、3万人の来場が見込まれる。
今年1月の施政方針演説の中で、安倍晋三首相は少子高齢化の進行による人口減の克服に向けて「働き方改革を断行する」との決意を表明。現状、働き方改革への取り組みや人手不足への対応などが企業の課題になっており、社会の生産性を高めて経済成長につなげるためには、AI(人工知能)をはじめITの効果的な活用などが今後ますます重要となってくる。
生活やビジネスを改善し、便利にさせるIoTの時代がいよいよ国内でも本格化しつつあり、少子高齢化や環境・エネルギー問題といった社会課題の解決策としても期待が高まっているものの、IoTはビジネスの設計から技術的なスキルまで必要となるナレッジやノウハウが多岐にわたるとともに、データ活用は特に統計的な知識とビジネスノウハウなどが必須であるなど、課題も残っている。
同展示会では、企業が現状もしくは今後抱えうる問題の解決や、新たなビジネスチャンスの創出、IoTを実現するためのヒントなど、働き方改革を実現するさまざまな最先端テクノロジーやあらゆるソリューションを提供する。
「第2回[関西]IoT/M2M展」では、最先端のIoT/M2Mシステムを構築するための無線通信技術やセンサーなど、さまざまなアプリケーションを展示。IoT/M2M時代に対応した次世代カメラソリューションや、IoTとAIの活用で故障予知・歩留まり向上を実現したスマートファクトリー、大量のIoTデータの蓄積・分析基盤の構築、機械学習による異常検知など、ビジネス現場を変革するIoT最新ソリューションを披露する。
「第1回[関西]AI・業務自動化展」はAI技術に特化した専門展で、IT業界の強い要望により、「2017 Japan IT Week秋」で開催が急きょ決定。今回、関西でも緊急開催となった。
出展対象はAI、ディープラーニング支援、RPA(Robotic Process Automation)・業務代行ロボット、チャットボット、業務自動化、GPU・開発用HWなど。AIの活用は目的・用途によって最適な手法が異なるため、同展では多くの企業がデモ展示のみならずブース内に相談コーナーを設置。個々に応じた業務効率化・自動化を提案する。
併催のセミナーでは、業界の第一線で活躍する講師が連日講演。全30セッションを開催する。
23日の基調講演では、「AI活用」をテーマに、NTTデータ執行役員佐々木裕ビジネスソリューション事業本部長、楽天執行役員茶谷公之AI推進部ジェネラルマネージャーが講師を務め、自社の事例を紹介し、今後のAIビジネスを展望する。
同日の「IoT/M2M展」の特別講演では、ベッコフオートメーション川野俊充代表取締役社長が登壇。産業用ロボットの本質的な課題として長年議論が続いている「ティーチング」と「汎用性」に関し、制御プラットフォームを仮想現実や深層学習と組み合わせ、これらの課題を解決する試みをパートナー企業・学校と進めるオープンイノベーションの取り組みとしてわかりやすく解説する。また、オークマの家城淳専務取締役FAシステム本部長兼技術本部管掌が、自社のIoT活用、知能化を志向したスマートマシンと次世代ものづくりについて講演する。