シーメンスは、産業用デジタル基盤となるクラウドベースのIoTプラットフォーム「MindSphere3.0」の発売開始に合わせ、日本における戦略を発表した。
藤田研一社長は「これまでいろいろなプラットフォームが発表されたが、企業の現場や経営陣がそれで何をするかを理解するまで時間がかかっていた。最近になり、ようやくやることが見えてきた。18年はIoTプラットフォームの元年になるだろう。長期的には、すべての企業がネットワークにつながると、大手企業中心のピラミッド型のサプライチェーンではなくなる。中小企業にビッグチャンスが訪れる」と話した。
続いて島田太郎専務執行役員 デジタルファクトリー事業本部プロセス&ドライブ事業本部事業本部長がMindSphere3.0の特徴を紹介。3.0では、クラウドサービスにアマゾンウェブサービス(AWS)を採用したほか、あらゆる機器、設備にプラグアンドプレイでつながる接続性を持ち、分析機能も提供。用途に合わせたアプリケーションを開発して販売・提供できるMindSphere Storeも開設した。
料金プランは定額制で、IoTを使うユーザー向けのバリュープランは、最も手ごろなプランが50ユーザーまで使えて月額3万9000円から。アプリやサービスを作る開発者側のデベロッパープランは4万5600円からとなっている。
島田専務は「IoTは民主化であり、大企業が独占してきた情報のコントロール力を皆が使えるようになる。そのオペレーションシステムを提供し、その上でユーザーがデータの自由なやりとりやアプリの販売、サービス開発を行っていける環境が大事だ」と話した。