「高齢化」「部分最適」「グローバル対応」
シュナイダーエレクトリックは2月13日、日本におけるデジタルトランスフォーメーション戦略を発表した。また5月18日にウェスティンホテル東京でイノベーションサミット東京2018を開催することを明らかにした。
1月から日本統括代表に就任した白幡晶彦氏が、世界と日本の状況と、同社の戦略を解説。日本は技術立国でエキスパートが多く、高い品質水準を持つが、「高齢化」と「部分最適」「グローバル対応」という課題に直面していると指摘。特に高齢化については、ベテランの技術継承がうまくいっておらず、それが起因となる事故が増加しており、職人気質や経験という日本の現場の強みの価値観がデジタルトランスフォーメーションを進める上でのボトルネックになっているとした。
一方、こうした課題をデジタル技術の活用で解決した日本企業の事例を紹介。カリモク家具の設備保守、ダウンタイムの削減、アット東京のデータセンターでのネットワーク負荷とサーバー稼働に応じた空調制御によるコスト削減、石油精製A社の安全計装システムを使った誤作動ゼロの実績を紹介した。
デジタルトランスフォーメーションの推進にあたっては、オープンなIoTプラットフォーム「EcoStruxure」をベースとして展開。ネットにつながるフィールド機器、エッジコントロール、クラウドのアプリ・アナリティクスの3段階で構成され、同社は全領域でハードウエアとソフトウエアをラインアップし、提供していくという。日本で注力する領域は、ITと装置などファクトリー領域、プラント領域で、それぞれのEcoStruxureを提供していくとした。