【日本国内】
▼キリンビール
将来のさらなるRTD(Ready to Drink:栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料)商品の販売数量増加に備えて、RTD製造ラインを名古屋工場(愛知県清須市)に新設する。
投資額は約50億円、製造能力は約10万キロリットル(20年予定)。稼働開始は19年5月の予定。
▼JKホールディングス
連結子会社であるキーテック(東京都江東区)が、山梨県南巨摩郡に針葉樹合板の製造工場を新設する。
同社ではこれまで南洋材を主要原材料として合板を製造してきたが、伐採規制等で原料調達に不安が顕在化し、順次国産材に原料を転換。日本市場も原料問題や環境問題から国産材を原料とする製品にシフトする傾向にあり、国産材製品の増産に向けた施策を検討していた。
敷地面積は7万4089.64平方メートル、延床面積は約6000平方メートル、投資予定額は総額約67億円。着工・完成は18年度中、生産開始は19年度中の予定。
▼SCREENホールディングス
半導体製造装置の生産能力増強を図るため、彦根事業所(滋賀県)内に工場を新設。半導体機器事業の生産工場としては、06年以来の工場建設となる。
総工費90億円規模の大型投資の中核となる新工場は、免震構造を採用しBCPおよびBCMの体制を強化するとともに、機能的な物流システムと大型立体自動倉庫の導入によって生産効率を追求。省人化とリードタイムの短縮を実現する。
新工場稼働後の生産能力は従来比150%。竣工は12月の予定。
▼東和薬品
安定供給体制のさらなる向上を目指し、生産能力の増強を目的に進めてきた岡山工場(勝田郡)・山形工場(上山市)の増改築および新築工事が完了した。
今回の工事完了により、同社の生産能力は大阪工場25億錠、岡山工場50億錠、山形工場30億錠の計105億錠となり、さらに今後需要に合わせて設備を導入することで、最大140億錠の生産が可能となる。
【海外】
▼帝人
樹脂事業におけるさらなるグローバル展開を進めるため、タイにおいてメタ系アラミド繊維の製造販売、および樹脂製品の販売を手掛けるテイジン(タイランド)の敷地内に、樹脂コンパウンド工場および開発技術センターを新設する。
延床面積は約6000平方メートル、生産能力は年間約1万トン 。稼働開始は19年中頃の予定。
▼テルモ
英スコットランド子会社バスクテック本社工場の生産設備を拡充。クリーンルーム増設、滅菌設備更新、レイアウト刷新などにより、オープンステントグラフトの増産、生産現場の改善を進め、中長期的な収益改善を図る。
投資額は約50億円、18年4月から21年まで、既存の生産を継続しながら順次拡充する。
▼パナソニック
インド北部のハリヤナ州の同社製造拠点「パナソニック・テクノパーク」内で建設を進めていた冷蔵庫工場で、インド市場向け冷蔵庫の生産を3月から開始する。
同社はインドを中国、東南アジアと並ぶ家電事業の重点地域と位置づけ、積極的なリソースの投入や体制強化を進めている。
敷地面積は1万4000平方メートル、生産能力は年間50万台の予定。
▼フクビ化学工業
連結子会社のフクビベトナムが住宅建材、家電用部材などを生産する新工場を建設する。
ベトナムに自前の製造工場を建設し、ベトナム・ASEANエリアでの製造および販売の中核拠点と位置づけ、今後も大きな市場拡大が期待される東南アジア地域の新規市場開拓のための戦略基地とする。
敷地面積は1万5242平方メートル、建築面積は7866平方メートル、投資総額は約10億円。着工は6月、竣工は19年1月、稼働開始は19年2月の予定。
▼三菱重工グループ
三菱重工サーマルシステムズは、タイの合弁企業で家庭用および業務用エアコンの生産・販売を手掛けるMitsubishi Heavy Industries-Mahajak Air Conditioners(MACO社)の増産に向けた既存2工場の設備増強と第3工場ならびに電装工場の新設工事を完了し、生産を開始した。
世界的な空調ニーズの高まりとアジアを中心とする家庭用・業務用エアコンのニーズ拡大を背景とする需要増大に対応して、MACO社をさらなるグローバル生産の中心的拠点に育成するのが狙い。今回の増強により、20年度には年産個数を15年度比30%増の270万個にする計画。投資額は総額約30億円。