岩崎通信機は、車載用部品規格AEC-Q200 Grade 0に対応したB-Hアナライザ用「ワイドレンジ恒温槽スキャナ SY-330」を3月7日から発売した。価格は598万円、販売計画は年間10台。
自動車メーカーを中心に、北欧やロシアなどの寒冷地に対応するため、インダクタの使用下限温度はマイナス50℃以下が求められている。また、パワーデバイスであるSiCやGaNを使用したインバータでは、パワーデバイス自体の接合温度をプラス200℃~250℃にする開発が進められており、周辺回路に使用されるインダクタにも高温対応が必要となっている。
新製品は、温度設定範囲を従来品のマイナス30℃~プラス150℃からマイナス55℃~プラス180℃に拡張。過酷な環境下に対応するための機構技術に新たなノウハウを取り入れることで高精度の測定を可能としており、温度範囲マイナス50℃~プラス150℃のAEC-Q200 Grade 0もカバーすることができる。