NIPPOの道路整備作業用タイヤローラや道路材料工場のホイルローダが、セーフティグローバル推進機構(IGSAP)の「安全審査登録制度」の第1号として2月28日付で登録された。
タイヤローラ/ホイルローダは、人が混在したところで稼働することから、重篤な災害事故につながる危険性が高い。
同社では、「仲間から被害者・加害者を出さない」ための災害事故防止に向けて、工事従事者の安全対策「WSSシステム」の開発に着手。
2014年にタイヤローラ事故防止へ、RFIDを使った停止システムを導入した。タイヤローラに搭載した2個のRFIDと作業員のヘルメットに装着したタグを連携させ、後退時に人を検知し、危険な距離になるとエンジンキーが自動的に切れるようになっている。一方で、タイヤローラ側面作業者の誤検知を避けるために、2個のRFIDの磁界が交わったところのみ検知させる合成方式で作業効率も考慮している。現在約20台に搭載して稼働している。
16年にはホイルローダに、人や障害物を検知するステレオカメラ採用の停止装置を搭載した。後退時にステレオカメラの設定範囲に人や車両などを検知すると、警報ブザーと同時にパワーシリンダーを使ってブレーキペダルを引っ張り、自動停止させるもの。すでに25の工場で稼働している。
人と作業現場の分離での安全確保から、人と混在しても安全性を担保できる環境が今後増えることが予想される中で、ITやICT技術を駆使しながら作業現場の安全を確保する取り組みとして注目される。