シュマルツ(横浜市都筑区)は、真空式ロボットハンドを用いた搬送システムの設計・開発から設置までを一括して担う、業界初の新サービスの提供を開始した。
新サービスは、同社が世界規模で培った真空搬送システムのノウハウを凝縮したカスタマイズ式汎用搬送システムを一気貫通で提供。タクトアップや段替え工数の削減を含めた生産効率の向上、運用効率や省エネ効果の高いシステムによるランニングコストの削減に寄与する。
モジュール式にパーツを組み合わせてハンドを構築する「レイヤー搬送システムSPZ」は、吸着面が凹凸や隙間のあるワークにも対応し、段ボールや包装製品、瓶など、さまざまな製品を搬送することができる。また、一度に大量の製品を把持することも可能なため、配送センターや倉庫内のパレタイジング・デパレタイジングに適している。
さらに、アクセサリの使用で、製品の間紙やパレットなども同一のハンドで搬送することが可能。製品が変わっても段替えの必要がなくなるため、生産速度や効率が上昇するうえ、より複雑なワークのためにオリジナルのハンドを設計することもできる。
「モジュール式グリッパーシステムSSP」は、3500種類以上の構成部品やモジュールシステムを組み合わせ、個別のワーク専用のハンドを構築することが可能。布・繊維強化複合材などの真空搬送が難しい素材や、複雑な形状の木材・鉄板などに対応するハンドを作成することもできる。