IDECの創業者で名誉会長の舩木恒雄氏が4月25日死去した。101歳。葬儀は近親者で執り行っており、後日お別れの会を予定している。喪主は長男のIDEC舩木俊之会長兼社長。
舩木氏は太平洋戦争終戦後の1945年11月、大阪・道修町で電気器具の小売り、販売を行う和泉商会を創業。「和」をもって人の力を結集させ、常にくめども尽きない「泉」のように素晴らしいアイデアが湧き出し、発展を続ける企業になろうと名づけた。
47年に和泉電気(現IDEC)として法人化し、兄の藤田弥一郎氏を社長にして二人三脚で経営にあたり、76年に代表取締役社長、85年に代表取締役会長に就任した。
オートメーションの勃興期にスイッチや表示灯、端子台をはじめ、電気制御機器の総合メーカーとして同社を牽引。同時に、グローバルな経営視点から海外市場の開拓や海外製品の輸入販売にも積極的に取り組んだ。
また、64年に藤田弥一郎氏などが中心になって設立した日本電気制御機器工業会(NECA)の社団法人化などにも尽力。93年の法人化の初代会長としても尽力したことで、95年に藍綬褒章を受章している。
2006年に名誉会長に就任後は経営を舩木俊之会長兼社長に任せ、1000億円企業への成長を楽しみにしていた。